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2020年4月26日(日)

答えが出るのはまだ先

営業を自粛する業種や地域が広がり、日本全国の経済が大きく滞っている。
それに伴い、職を失ったり、そこまでいかずとも収入が大幅に減ったりしている人はとても多い。
これまでの平時では、企業が内部留保を貯め込むことに対して批判的な論調が強かったように感じるが、これからは、いつこのような事態に突然見舞われるか分からない、というトラウマが世界中に残るだろうから、今月の売り上げを来月の運転資金に充てる、というような小規模店舗などは抜本的な生まれ変わりを強いられ、ある程度の体力を蓄えておくことが経営の前提となるのではないだろうか。

スウェーデンでは国民の行動自粛を最小限に抑え、通常に近い経済活動を維持しているという。
もちろん感染を抑えられているから、というわけではなく、周辺国と同等以上の患者が発生しているし、致死率は相当高いようだ。
ただ、年単位で見れば、現在ロックダウンを強いている国々と人的被害は同程度になるのでは、という試算があるらしく、もしそうなった場合、経済的なダメージは当然、スウェーデンの方が遥かに小さいことになる。
今回のウィルスに関しては、感染後の免疫獲得のメカニズム等、まだまだ分かっていないことが多く、この予想にどれだけの信憑性があるのか、今はまったく判断を下しようがないが、期せずして、近似の条件下でパラメーターを変えて比較実験をしているかのような状態でもあり、興味深い措置であることは事実。
日本でも、陽性反応が出た看護師が勤務を強行させられたという事実が発覚するなど、医療崩壊は既に始まっている。
ある意味、感染前の段階からトリアージを始めるというシヴィアな荒療治だと言えるかもしれないが、現実問題として、社会全体の被害をどう抑えていくか、という視点で客観した時、このスウェーデン方式は決して捨て置けない選択肢のような気もする。


♪ Walking By Myself - Gary Moore