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2020年9月25日(金)

「映画 人間椅子 バンド生活三十年」

なんとなんと人間椅子が映画になったということで、観てきた。

人間椅子が映画になった

2019年12月に中野サンプラザで行われた、バンド生活三十周年の千秋楽を飾るツアーの模様を中心に構成されており、気分としては特典映像付きのライヴDVDを鑑賞しているような。
ドイツとイギリスでの海外ツアーの様子は、個人的にはもう少し観たかったなあ。
こうして改めて観てみると、三十周年ツアーのセットリストはなかなかマニアックというかトリッキーというか、捻りが効いていたんだな。
序盤の「宇宙からの色」、「品川心中」では和嶋慎治氏のテクニカルな面が際立ち、「芋虫」はこうして映像と音を併せて観て聴くと、こんなに難しいことしてたのか...と、オーヴァーダブとは無縁のまさしくスリーピースバンドの真骨頂を思い知る。
全体を通して思ったより鈴木研一氏をフィーチュアしたブロックが少なく、やっぱり言葉の力が強い和嶋氏に軸足が乗っちゃったのかな。
と言いながらも、中途採用ながら長続きしているナカジマノブ氏を含め、3人のキャラクターがしっかりと捉えられていた。
あ、レーベルのOさんが序盤に映っているのもしっかり発見、これは羨ましい。

それにしても、結構最近までメンバーは音楽活動の傍らアルバイトを続け、それほど大きくないライヴハウスでもソールドアウトではなくスペースに余裕を持って楽しめたバンドだったが(失礼)、30年経ってついにここまで来たか。
ようやく才能と実力に見合う評価が追い付き、ポジションを得られたようで、ただの1ファンである私も素直に嬉しい。


♪ 夜が哭く - 人間椅子