海洋空間バンコク随感録




 第21回 ニューハーフショー   2005.11.28


タイはオカマにとても寛大な国です。
見た目がナヨナヨっとして思わずカワイイと言いたくなる山咲トオル風のオカマチャン。
それでも君はオカマになるか!? と言いたくなるほど巨漢のオカマチャン。
ドギツイ化粧をして頑張ってるオカマチャン。
背が高くてモデル風の超美人な完璧なオカマチャン。
このようなオカマチャンがごく普通にレストランやデパート
(化粧品コーナーが特にオカマ率が高い)で働いてるし、
なんの違和感もなくこの国の社会に溶け込んでいます。
彼らを好奇の目で見る人はいません。
だから日本の芸能界でそっち系と噂されている人が時々遊びに来るんですよね。

そこで観光で人気なのがニューハーフショー
これは一度行っておくべきです。
バンコク、プーケット、パタヤ、etc…、いろいろなところでショーを見ることができます。
ここではバンコクのオカマショーを紹介します。

老舗はアジアホテル内にある『カリプソ』、カリプソから独立してできたのが『マンボ』、
バンコクのニューハーフショーといえばこの2つが有名ですが他にもあります。
またステージのある大きなクラブではバンドの合間にオカマのコントがあって
笑わせてくれます。

『マンボ』のゴージャスなステージ

ステージ上で中央にいる人がトップスター。
オーラが出ています。
もちろんショーでトップの座になるのは時間とお金が必要。
そのためにショーに出た後に、
深夜の歓楽街にある「ゴーゴーバー」で働くオカマチャンも大勢います。
「ゴーゴーバー」のお立ち台で踊るダンサーの男性率はかなり高いと言われています。

『カリプソ』はそれほど広くなく、ステージとの距離が近くて迫力があります。
老舗だけあってオカマチャンのレベルは高く、ミュージカル風のショーは見応え十分。
毎日ショーは2回行われますがいつも満員。
チケット代が一番高く、欧米人が多いためノリが良くて楽しい。

5年前に『カリプソ』で見つけた脇役の美人なオカマチャンは、
2年前に見た時も『カリプソ』で踊っていて、
少しランクが上がったらしく結構いい役をこなしていました。
彼女ならいつかトップスターになる日が来るでしょう。
密かに応援中。

密かに応援している『カリプソ』の美人オカマ
密かに応援している『カリプソ』の美人なオカマチャン

『マンボ』は会場が広くかなりゆったり座れますが、
そのぶんステージまでの距離を感じます。
現在の『マンボ』のトップスターは松田聖子を真似る「聖子ちゃん」。
かなり可愛くて断然人気。
ここは日本人街に近く、日本からの出張者を接待するにも便利な場所、
それと日本人が多く泊まるホテルにも近いということだけあって、
日本人客が大半を占めます。
ステージから離れている分、子供を連れて行っても刺激が少なくて安心。

『マンボ』のトップスター 聖子ちゃん
『マンボ』のトップスター 聖子ちゃん

ショーを見ていると本物の女性よりも女性っぽいしぐさにウットリしてしまい、
つい“男”ということを忘れてしまいます。
ショーが終わると出口で出演したオカマチャン達が勢揃いでお見送りしてくれます。
その時にお気に入りのオカマチャンと写真も撮れます
(写真撮影の時のチップは彼女達の収入になり、
人気者はチップも持ちきれないほどです)。
オカマチャンを近くで見るとやっぱり背が高く、声も男。
ここで現実に呼び戻されます。
そして必ず思うこと、「あの女らしさ、見習わなくちゃ」






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