海洋空間佳本


クイックドロウ クイックドロウ」★★★★☆
シュウ・エジマ
エイ出版社

2013.8.9 記
妖刀村正ならぬ"月切"に宿る怨念、そしてそれに憑かれて超人的なテロリスト"カタナ"と化す一般人…、というオカルトな設定さえ自分の中で上手く消化できれば、典型的なアクションムーヴィー(というにはヴァイオレンスに寄り過ぎか。とにかく人がコロコロと死んでいく)を観ているかのように楽しめる作品だろう。
NSAや諜報ビジネス企業などが本筋に大きく絡んでいるところも、ちょうど世相をタイミング良く映している。

若干詰め込み過ぎ、展開もご都合主義的なところを感じるけれど(このあたりもハリウッド映画っぽいかも)、これが渾身のデビュー作ということで、それもむべなるかな。
決して悪い印象ではない。

あとがきに著者のパーソナリティーが垣間見えて、いい感じだ。





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