海洋空間車



MGFからアルファスポーツ156ワゴンへ〜乗り換えの道程


その5「妥協できない問題点…」   2004.4.4


あとは当然のことながら先立つもの、お値段の方も
147に比べてざっと100万円ナリはお高くなるわけだから、
そっちの方の問題もあるにはあったが、
「ローンじゃローンじゃ10年乗ったらええんじゃろ」と前後不覚の開き直りでもって
なぜかふっ切れてしまっていたことも記しておかなければいけない。
別に車なんてなんでもいいわという妻も、
「安いに越したことはないけど、真剣に考えて本当に欲しいものを買うなら」と、
異を唱えることなく賛成してくれたことにも感謝すべきだろう。マジで。

当初定めていた条件の一つ、“コンパクトサイズ”という点でも、
いささか逸脱気味の感は否めないが、それでもまあミディアムクラスだし、
大きすぎて市街地で苦労するような次元でもない。
若干方向付けが変わったに過ぎぬわ、
とこの条件修正に関しては特に引っ掛かりはない。

ディーラーでセレスピードのスポーツワゴンの試乗もさせてもらい、
他のアルファに乗った時にボクが感じたドライヴィング・プレジャーも
変わらず得ることができた。
ではこれで購入車は決まりか!と思いきや、
実はそんなに上手くいくようなことなはく、
一つ大きな問題がそこには横たわっていた。
それは正規輸入車の156スポーツワゴンには、MT車の設定が存在しないこと。
それはボクにとってとても大きいポイントだ。
「しゃあないな、じゃあセレで」とは言えないぐらいに
ボクはマニュアルにこだわっているのだ。

最初にセレスピードに乗った時の感想は、確かに楽しいものだった。
初めて触れるシステムなのでもの珍しさも手伝い、とても楽しく乗ることができた。
ところが、自分で車を操っている、というダイレクトな感覚は
やっぱりマニュアルには及ばないのである。
クラッチがつながる感覚、切れる感覚はやっぱり左足で感じ取りたいし、
そのタイミングは自分で決したいのである。
まだボクは乗ったことがないが、
VWグループが誇る世界最高峰のシーケンシャル・セミAT、
DSGならばまた話は変わるのかも知れないけれど。
それにセレスピードに関しては、アレーゼの営業マンも言っていたけど、
機械としての信頼性に若干(とは言えないかも?)の不安が残ることもまた事実。

アルファ156スポーツワゴン 日本仕様車インテリア
セレスピード、右ハンドルの
日本仕様車インテリア


さらにもう一ついうと、
右ハンドルのスポーツワゴン・セレに試乗させていただいのだが、
こら昔のアメ車か?と思うくらい、ブレーキのフィーリングが著しく悪かった。
とにかく効かない、とボクは感じた。
ディーラーを出て最初の信号停止の時、
「え?これ停まれる?」と危険を感じたぐらい。
営業マンは一応否定はしていたけど、左ハンドルの147に乗せてもらった時は
まったくそんなことは感じず、普通に良く効くブレーキだったから、
右ハンドル仕様の弊害の一つではないかとボクは思う。
ひょっとしたら単なる個体差、その試乗車にたまたま見られた
偶発的な欠陥だったのかも知れないけれど、本当のところはどうなんだろう。




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