海洋空間 NBA



ポジションについて   2003.3.10



NBAにおいて、同時にコートに立つ一チーム5人のプレイヤーのポジションは通常、
ガード2人ポイント・ガードシューティング・ガード各1人)、
フォワード2人スモール・フォワードパワー・フォワード各1人)、
センター1人です。




ポイント・ガード(PG)

チームの司令塔にあたるポジション。
チームの攻撃の起点であり、主にボール運びを任されることから、
ボール・ハンドリングに長けていなければいけません。
広いコート・ヴィジョンや、パスのスキル、そして何よりも冷静な判断力が必要で、
さらに外からのシュート力もあればよりよいです。
ゴール下でのプレイにあまり参加するポジションではないので、
小さなプレイヤーが多いです。
代表的なプレイヤー…ジェイソン・キッド(ニュージャージー・ネッツ)
             ジョン・ストックトン(ユタ・ジャズ) など




シューティング・ガード(SG)

ポイント・ガード的な役割を果たすこともありますが、
よりフリーな動きでボールをもらい、
得点につなげる動きをする
ポジションです。
高い身体能力が求められるとともに、
その名の通り、スリーポイントも含めたシュート力が備わっていなければなりません。
サイズ的には、ポイント・ガードの次に小さな選手が務めることが多いようです。
代表的なプレイヤー…マイケル・ジョーダン(ワシントン・ウィザーズ)
             コービ・ブライアント(ロサンジェルス・レイカーズ) など




スモール・フォワード(SF)

シューティング・ガードに近い役割を任され、
チームの得点源となることも多いポジションですが、
よりフロントコートサイド、つまりゴールに近いところで
プレイをする機会が増えてきます。
ですからガード的な能力に加えて、リバウンド力や体のサイズなども求められます。
もちろん速攻に参加できる走力も必要です。
代表的なプレイヤー…ヴィンス・カーター(トロント・ラプターズ)
             ケヴィン・ガーネット(ミネソタ・ティンバーウルヴズ) など




パワー・フォワード(PF)

スモール・フォワードよりもさらにゴールに近い位置でプレイするポジション。
基本的にはフォワードとして攻守に参加しますが、
中でもリバウンドやブロックなど、主にゴール下でのディフェンス力が重要といえます。
当たり負けしない大きな体が必要なポジションです。
時に後述のセンターのような役割を果たすこともあります。
代表的なプレイヤー…クリス・ウェバー(サクラメント・キングス)
             カール・マローン(ユタ・ジャズ) など




センター(C)

攻守においてゴール下でのポストの役割を果たすポジション。
当然、何よりも必要なのがまずは高い身長。
それに、ペイント内でのポジション争いやスクリーン・プレイのために
体の幅と重さもあればなおよいです。
身長だけはコーチすることができない」との名言があるように、
ある意味バスケットボールの本質を表している存在。
代表的なプレイヤー…シャキール・オニール(ロサンジェルス・レイカーズ)
             ヤオ・ミン(ヒューストン・ロケッツ) など






以上、簡単にポジションごとの説明を記しましたが、
近年のバスケットボールでは各ポジションの形態、
求められる資質がどんどん変わってきています。

一昔前までは、バスケットボールの花形はセンター、
大きなプレイヤーたちでした。
ゲームプランもセンターを中心に組み立てられ、
小さな選手はあくまでその引き立て役。
ところが現代バスケットボールは、もはやこんな単純な考え方だけでは説明できず、
そのポジションの概念もどんどんボーダーレスになってきていると言えます。

たとえば、これはほんの十年前までは考えられなかったことですが、
今ではフォワードはおろかセンターまでが、ガンガンスリーポイントを撃ってきます。
さらに、ゲームのテンポやスピードがますます上がっている一方、
選手のサイズもどんどん大型化してきており、2メートルを超えるポイント・ガードや、
センターのサイズを持ちながらガードの動きをするフォワード、
なんて選手も珍しくはないのです。
実際、現在のNBAを代表するトッププレイヤーたちにも、
“この選手のポジションは○○”、と一概に断言することができない多彩な能力、
特徴を持ったプレイヤーが極めて多くなってきています。

これからのバスケットボール・シーンでは、今まで以上にオールラウンドな能力を持った
プレイヤー
の存在感が増してくることでしょう。






戻る

表紙