![海洋空間](sidetitlellogo.gif) ![エクアドル&ペルー旅行記](ecuador_perulogoside.gif)
第9日
2007年8月9日(木) 「ワイナピチュに登った」 2007.11.8 公開
5:15起床、朝食食べて荷物まとめてチェックアウトして荷物預けて
マチュピチュ行きのバス乗り場へ。
6:15にしてすでに信じがたいほどに並んでいる!
![バス乗り場は長蛇の列](e_p157.jpg)
AM6:15、バスを待つ観光客の列は気が遠くなるほど長かった
今日は朝からワイナピチュという、
マチュピチュの奥にそびえ立つ険しい山に登ろうと意気込んでいて、
始発のバスは5:30と聞いてはいたんだがまあ6:30の第2陣バスでも大丈夫だろうと
高をくくっていたらこの有り様!
![右奥に見える峰がワイナピチュ](e_p158-0.jpg)
右奥に見える高い峰がワイナピチュ(ケチュア語で“若い峰”という意味 ちなみにマチュピチュは“老いた峰”)
そのワイナピチュ、かなり厳しい山道らしいんだが、モノの本などを読むと
「日帰りじゃなく泊まりでマチュピチュ観光ができるのならぜひとも朝に登るべし!
絶景だよ!」なんて趣旨のオススメ文句がおしなべて書いてあるもんだから、
男に比べれば体力に若干不安のある妻もその気になっていざ登ろう!
と決意を固めていた。
そして何がヤバいのかというと、このワイナピチュ登山は
1日当たり入山者400名と人数が限られており、
それに滑り込むことができるのかどうかが問題なのだ。
ちなみにバスを待つ列の中に、
2日前のクスコ市内観光で一緒だったアメリカ人カップルもいて挨拶。
バスがマチュピチュに到着し、私たちは急いで入場、
とりあえず脇目もふらずにズンズン歩き進み、
遺跡の一番奥に位置するワイナピチュの登山口を目指す。
歩いている途中、2日前にリマからクスコへ移動する機中で出会った
日本人女性ガイドさんに遭遇したので「まだ間に合いますかね?」と尋ねてみたところ
「うーん、ギリギリかも」とのお答えだったのでなおさら急ぐ!
![ワイナピチュの登山口も人、人、人](e_p159.jpg)
ワイナピチュの登山口も人、人、人の列
案の定登山口にはまたも長蛇の列。
そしてなんと私たちの3人後ろで締め切られた!
おお〜、ヤバかったな〜! と内心喜んでいたが、
登山口で名簿に名前を記入している時にその台帳を見たら、
私たちの番号は196、197だったから、あれはとりあえず前半、
200名を区切る締め切りだったのかもしれない。
締め切られた後ろの列に並んでいた人たちには整理券のようなものを渡していたから、
山の中が人で溢れかえることがないように時間をずらして入場させるということなのかも。
私たちの後ろにいた3人は、アルゼンチン人の夫妻と娘のファミリーで、
実は昨日のマチュピチュ観光の際も幾度か顔を合わせて会話を交わしていた人たち。
マルティニという名の巨体のお父さんは
ひたすらしょうもないジョークを豪快に飛ばし続けるサーヴィス精神溢れたおっさんで、
きっと職場でも延々オヤジギャグを部下に向かって言い放っているはずだ。
ワイナピチュ登山は思った通り、なかなか厳しかった。
急勾配の狭くて険しくて足元の悪い山道を登り続ける。
毎年このワイナピチュ登山中に滑落して死んでしまう人が何人かいるらしいが、
それも納得だ。
汗が噴き出す。
京都の大文字登山を思い出したなあ、その2倍辛いけど。
ただ悪夢の富士登山を経験しているだけに、まあ耐えられる。
妻も余裕は決してなかったと思うが、休憩を挟みながら頑張って登っている。
人はものすごく多い。
中年の女性なんかはやっぱり相当しんどそうに座り込んだりしている。
![登山道はかなりきつい](e_p160.jpg)
登山道はなかなかの急勾配で結構きつい
![登山道の途中から見たマチュピチュ遺跡](e_p161.jpg)
登っている途中でマチュピチュ遺跡が見えたらテンションが上がる
8:15に登り始めて約1時間20分後、9:30過ぎにめでたくワイナピチュ山頂に到着。
途中や山頂近くからの眺めも充分に素晴らしかったが、
頂上からのそれは、登頂したという充足感も手伝ってまた格別だ。
今日も天気は快晴で、ホテルから着てきた上着が邪魔になるほど。
![ワイナピチュ山頂にて](e_p162.jpg)
ワイナピチュ山頂にて 眼下にはマチュピチュ
![遺跡の横にはハイラム・ビンガム・ロードもくっきり見える](e_p163.jpg)
マチュピチュ遺跡の横には九十九折のバス道、ハイラム・ビンガム・ロードもはっきり見える
下山し、マチュピチュ遺跡へ戻る。
![中央あたりに見える1つだけ色の違う建物が太陽の神殿](e_p165.jpg)
写真中央わずかに右寄り、1つだけ色の違う建物が太陽の神殿
![王女の宮殿](e_p164.jpg)
王女の宮殿 外階段がついている
昨日はそれほどゆっくりと見られなかった太陽の神殿や王女の宮殿、
三つの窓の神殿を回った後、太陽の門を目指して行ってみようと動き出した。
昨日ガイドのダーウィンが、
「明日もマチュピチュに行くならワイナピチュと太陽の門は行くべきだ!」と言っていたので。
ここで実は日本の某ガイドブックに惑わされてしまうんだが、その本が言う“太陽の門”とは
現地のガイドや他の書籍などが一般に言う“太陽の門”とはまったく違っていて、
少し無駄に迷って歩いてしまった。
そんなこんなで紆余曲折した後、本物の太陽の門、
“インティプンク”を目指してインカ道を歩いていったが、
朝イチでワイナピチュ登山をこなした体にはこの登り道歩きが応える。
強い陽射しも確実に私たちの体力を奪い、
結局私はともかく妻の体はもう限界に近付いたので、道中半ば、
大きな石の細工物みたいなものがあるあたりで
インティプンクへ行くことを諦めて引き返した。
マチュピチュ遺跡内では、これまた見知った人にいろいろと出会った。
![途中でギブアップ](e_p166.jpg)
直射日光と午前中の登山に体力を奪われてインティプンク行きは諦めた
![本当の太陽の門はこのあたりにある](e_p167.jpg)
太陽の門“インティプンク”はこのあたり
![望遠で太陽の門を撮ったもの](e_p168.jpg)
ワイナピチュの上から太陽の門を望遠で撮影したもの
マチュピチュ見学を終えることにし、遺跡の外に出て、
入り口横にあるカフェテリアでサンドウィッチとホットドッグを買って昼飯。
何の変哲もないホットドッグが妙に美味かったな〜。
午前中から非常に暑く、
またワイナピチュ登山やインカ道ちょい歩きなどで相当汗を流していたので
ここで冷たい飲料水とジュースをこれでもかというばかりにガブ飲み。
心から、生き返った、と感じ入った次第なんだが、
後々これが体調に響いてこようとは、この時は夢にも思わず…。
さらばマチュピチュ。
バスでアグアスカリエンテスの町へ下りる。
今日のグッバイ・ボーイは昨日の子よりもなんだか愛想が良くって
カメラにもちゃんとポーズをとってくれていたぞ。
![カメラにポーズをとってくれるグッバイ・ボーイ](e_p169.jpg)
カメラを向けるとポーズをとってくれる今日のグッバイ・ボーイ
アグアスカリエンテスの町で幾ばくかの土産物などを買い求めた後、
列車の出発時刻まで駅近くの食堂に入ってジュース飲みつつ休憩する。
町を歩いているこの時にも旅行中に知り合った人たちによく出会い、挨拶を交わす。
そんな中の1人に、地元のペルー人と思しき、20歳前ぐらいの若い女の子がいたんだが、
向こうは明らかに知っている人に会ったというリアクションで、
ニッコリと笑みを浮かべて「オラ」と挨拶をしてくるのに私の方にはまったく記憶がない。
はてさて、私が忘れているのか、向こうが誰かと勘違いしているのか…。
休憩していた食堂では、2ヶ月ほど1人で滞在するのだという韓国人男性とも知り合った。
日本人も少ないが、それ以上に他のアジア人の姿は本当に珍しい。
![アグアスカリエンテスの土産物店街](e_p170.jpg)
アグアスカリエンテスの駅の近くに立ち並ぶ露店街
しかし今日はよく歩いたな。
標高が高く起伏の激しいこのあたりに住み、
バリアフリーなどとは最も縁遠い世界で元気に暮らしている人々を見ていると、
本当に日本人の脆弱さを痛感する。
体が第一ですな。
![こちら側から見る駅舎はとてもきれい](e_p171.jpg)
到着した時にはまったく気がつかなかったが、アグアスカリエンテスから乗る時に見る駅舎はとてもきれいだった
定刻の15:30、クスコへと帰る観光列車 ヴィスタドームが出発。
同じ車両に乗り合わせた白人(おそらくアメリカ人)中年グループのおばちゃんたちが
異様に元気でうるさかった。
どこの国でもおばちゃんは似たようなもんなのかもしれん。
列車がオリャンタイタンボ駅を出た頃突然、
車内のスピーカーから大音響の民族音楽が流れ出した。
と同時に扮装した乗務員が登場し、“カパックコーヤ”という名の民族舞踊が始まった。
白い覆面をし、手にはなぜか真っ白なリャマのぬいぐるみを持っている。
![カパックコーヤ](e_p172.jpg)
カパックコーヤのリャマ使い
このカパックコーヤが終わった後、今度は男女1人ずつの別の乗務員が
アルパカの毛でできた製品を次々に着替えながら登場してくる即席ファッションショー。
ちゃんとそれっぽいBGMも掛かっている。
10数着は紹介していたな。
乗務員に容姿端麗な人が多い理由はこれだ。
そしてファッションショーの後、それらのアルパカ製品の即売会。
デザインや品質はよく、妻も気に入って試着とかしていたが、
サイズが合わないのと意外に高かったため購入は見送り。
![乗務員による即席ファッションショー](e_p173.jpg)
乗務員による即席ファッションショー この後アルパカ製品即売会へと移っていく
![帰りの電車中から見えたクスコの夜景](e_p174.jpg)
サン・ペドロ駅に近付いた時に見えた美しいクスコの夜景
19:45、列車はクスコのサン・ペドロ駅に着。
外は結構寒いな。
迎えのドライヴァーと合流して、「ピコアガ・ホテル」へ再びチェックイン。
もう時間が遅いので外を出歩かずにホテルの中で夕食を摂ることにする。
妻はラザニア、私はチキンのグリル タンジェリンソースを食べたが、
味はメチャメチャ美味い。
文句なし。
レストランで、ガラパゴスのノースセイモア島上陸観察ツアーで一緒になり、
また一昨日の昼にもこのホテルのロビーでバッタリ会った
アメリカ人の女の子2人組とまた出くわした!
挨拶とお互いの近況報告など交わす。
料理は美味かったんだが、食事中に激しい腹痛が襲ってきた!
どうやら昼に調子に乗って冷たい水とジュースをガブガブ飲んだことが響いてきたようだ。
ここらのミネラルウォーターは日本と違って全部硬水だし、
またジュースも基本的にすべて果汁100%のそのまんまだから、
大量に飲むと腹を壊しやすいのかもしれん。
余談ながら、こっちでは単に「ミネラルウォーター」と言うと
あるいは炭酸入りの水が出てくることがある。
普通の水が欲しかったら「ナチュラルウォーター」と言うか、
「ミネラルウォーター、シン・ガス(炭酸抜き ちなみに炭酸入りはコン・ガス)」
と言うのがいいようだ。
部屋に戻って下痢止め薬を飲む。
結構苦しい。
風呂入って23時前に寝た。
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