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2006年8月28日(月)

実のある東京1泊2日

昨日の日曜は東京出張の仕事。
仕事といってもちょっと風変わっていて、僕らの制作している番組を観てもらった視聴者モニターにお集まりいただき、あーだこーだと意見を交わす座談会を開催、その様子を別室にて拝聴するというイヴェント。
番組というものは自動車メーカーにとっての車、家電メーカーにとってのテレビと同じようなもので、つまりはテレビ局が作り、販売する商品。
その商品の具合といったものに対する使用者(視聴者)の反応は、通常視聴率という形でしか我々に伝わってくることはないので、こうして市井の生の声が聞けるという機会は本当にありがたく、いろいろと参考になった。

たいていは東京に来ても日帰りなのだが、この日は泊まると決めており、夜、jijiさんとあまねさんのS夫妻と待ち合わせ、夕食を共にする。
SNSで見知ったこのお二人とはこのたびが初対面なのだが、特にすでにweb上で知り合って1年を越えようかというjijiさんは、かねてより邂逅を果たしたいと僕が切に願っていた人物。
人となりや顔や声や匂いをまったく知らぬのに、書いたものだけに触れてその個性に興味を抱ける人というものは数少ない。
jijiさんはそんな稀少な御仁であった、僕にとって。

表参道駅で待ち合わせたが、まったく無理せず和服を着こなして佇んでいた2人はすぐに分かった。

彼らがセッティングしてくれたのは、青山にある「我や(GAYA)」という雰囲気の良いマクロビオティックなお店。
S夫妻が結婚式の2次会に利用した会場だそう。

まるっきり鶏の唐揚げにしか感じられない、もどき料理を超越した大豆の唐揚げや、タコのぶつ切り、地鶏にサラダに玄米に味噌汁も全部素晴らしく美味く、そしてヘルシーだったが、それ以上にやはり貴重で楽しい時間だった、S夫妻とこうして食事をともにすることは。

仕事、生きもの、旅、音楽、生活にまつわることなど、いろいろなお話をさせてもらったが、漠然と思い描いたよりも朗らかで外交的な空気を感じたjijiさんは、しかしやっぱり一般市民の皮を一枚破ると、そんじょそこらではちょっとお目に掛かれないであろう確固たる個がそびえ立っているのであろう前提を存分に思い知らせてくれる興味深い人物であった。
勝手な推測で申し訳ないのだが、古い言葉を使うならソウルメイトとでもいうべき、妻であり性別を超えた最大の理解者であろうあまねさんと出遭うことによって、jijiさんのパーソナリティーの核は変わらずとも、随所で様々な化学反応による変化が生じたのではないだろうか?
本当に何の根拠も許可もないんだけど、ボーっとそんなことが感じられたのであった。

途中jijiさんは、荒川修作氏の「間にこそ生命が宿っている」という主旨の言葉を引かれていたが、奇しくもそれが真に迫っていた昨日の晩。

生命は1個のそれだけは存在しえない。
いや、存在することだけならできるかもしれないが、他者がおらずすなわち自らの相対的位置も分からず、そこに右も左も上も下も中心も傍もないのであれば、その生命を定義付けるものなどないに等しい。
他人など関係ない、としばしば浮世に倦み疲れた人は口にし、当の僕もそんな気分に浸かる時もあるが、他人がいるから自分がいる意味がある。
他人がいてこそ自分が何者なのかを考えることができる。
それこそがすなわち、間にこそ生命が宿るということじゃないだろうか、などと独り電車の中でぼんやりと考えていた。

また近い未来にお二人に会わなければ、と素直に思った。
先方もそれに近い感覚をお持ちであればいいのだが…、それだけが気掛かりだ。

築地の東京新阪急ホテル泊。


明けて今日は、昼から台場に赴き、あの「北斗の拳 英雄伝 台場の章」へ。
開催は今月末まで、20年来の北斗フリークとしては行かずしてどうして死ねようか、と思っていたのだが、機会を作ることができて本当によかった。
嗚呼、我が青春の紛れもなく一部を形作った「北斗の拳」よ!

ゆりかもめを降りると、フジテレビ周辺は「お台場冒険王」で家族連れを中心にかなりの賑わい。
その人波に逆らうように歩を進めると、片隅にひっそりと“北斗”と書かれた白いテント状の建物があった。

「北斗の拳 英雄伝 台場の章」会場外観

ぬおお、これか、思ったより小さいな。
目測、15m×30mといったところだろうか、このテント。
入場券はちょっと迷ったが、やはりここは主人公だろうと“ケンシロウ券”を購入して入場。

入り口を入ると、フィギュアの原型と原画がまずあり、そこを抜けると等身大のケンシロウ、ユリア、シュウの模型があった。
シュウはあの聖帝十字稜の頂を背に乗せて一歩一歩登っていくシーン。
おお…。

頂を背に聖帝十字稜を登るシュウ

そしてその先、建物内部の開けたところに、コミックバンチなどでも話題の等身大ラオウon黒王号のド迫力フィギュアが鎮座していた。
そして僕も北斗剛掌波をくらった気になってみた。

話題の等身大ラオウ&黒王号

周辺にはダーツ、ザコから逃げるミスミじいさんゲーム、輪投げなどなど、数種類の体感遊戯もあった。
体感遊戯というには甚だ押しに欠けるゲーム群ではあるが、そこは北斗の名を冠しているだけで許せてしまうのだな。
あべしコインを買って僕もダーツと輪投げはやってみて、輪投げでは見事マミヤのヨーヨーをゲットしたわけだが、いかんせん最大の問題は、恥ずかしい、これ。
中でも上記の2遊戯をプレイした主たる理由は、比較的恥ずかしくないものだったからなのだが、1人でやるのはこれが限界だ。
せめて一緒に楽しめる強敵がいればまた様子は違ったのだろうが…。
それはまあ仕方あるまい。

体感ゲームの数々

一通り見た後、3Dシアターにて上映している短いアニメーションを観る。
3Dメガネを掛けて観るのだが、おお、これは予想以上の出来栄えではないか!
玄田哲章のラオウも、内海賢二氏と比べるのはさすがに酷だが、キリっとした二枚目ラオウを巧く演じていたと思う。

ショップコーナーにも足を踏み入れ、やっぱりこれは買わなきゃいかんでしょう的な感のある「ミスミじいさんの種モミ」と、北斗断骨筋でやられるザコが表面に描かれたアルミのカードケースを購入。
ふふふ、これを名刺入れにしよう。

これが「ミスミじいさんの種モミ」の中身だ

実は本日は、15時よりこの会場にて原哲夫御大と角田信朗氏の対談があるのだが、12時過ぎに入場し、すべて堪能しつくしたこの時点でまだ13時。
ぬおお、聞きたいのはやまやまだが、再入場も不可だし、この狭い会場内であと2時間1人で待つのは不可能だ…!
涙を呑んで退場、帰りの飛行機の便を早めて一路大阪へ。

伊丹空港からは家に帰らずエアポートリムジンバスに乗って大阪 梅田方面へ向かった。
昨日から名古屋在住の義母がうちに遊びに来ており、現在妻とともにこの界隈で買い物中とのこと。
大阪駅で無事に2人と落ち合うことができ、名古屋に帰る義母を見送ることができた。

それから妻と2人でDIESELに行き、僕が前から欲しかった靴と、秋用に長袖Tシャツを2枚買った。
半ば衝動買い。

DIESELで購入したシューズとロングTシャツ

晩飯はうちの近所のうどん店「木村」で夏カレーうどん。
抜群に美味い。


♪ Thieves - Ministry


コメント

北斗フリークとして、ここ数年の北斗ブームの立役者である
パチスロのパネルは集めないのかい?

パチスロ(パチンコ)はまったく興味がないしやらないからなあ…。

いつの日か編集長と呑める機会を楽しみにしておりますわよ。
あたしはビール、編集長はウーロン茶でよろし!
美味しいお店の開拓に励みます。

いやいやほんとうに先日はどうもどうも。
大変お世話になりました。
FTさん書きすぎですよ、
こんなにいいこと書いたらぼくはKGBとかに寝首をかかれやしないか
心配で夜も眠れません、久しぶりに読んだバナナフィッシュが面白くて
夜も眠れません。

いい加減なことばかり書いてすみません、
本当に有難うございました。
ご縁ですね。

>あやっち
ぜひともぜひとも。
次の東京宿泊紀行の際はよしなにお願いしますで。

>jiji
いやいやこちらこそ。
夜眠れなければ昼に眠ってください。
いや、スペツナズは背後からナイフで腎臓を一突き、悲鳴も上げさせずに瞬殺するそうですから。
とにかく、次回は関西でアレしましょう!

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