「悪の教典」
どうも実際の生活において楽しい事柄が多くない時期は読書のペースがグンと上がるようで、本棚のスペースが残り少ない現状、ちょっとした悩みの種となっている。
貴志祐介「悪の教典」は面白かった。
「黒い家」には及ばぬものの。
♪ Since I Don't Have You - The Brian Setzer Orchestra
どうも実際の生活において楽しい事柄が多くない時期は読書のペースがグンと上がるようで、本棚のスペースが残り少ない現状、ちょっとした悩みの種となっている。
貴志祐介「悪の教典」は面白かった。
「黒い家」には及ばぬものの。
♪ Since I Don't Have You - The Brian Setzer Orchestra
最近は本を買うといってももっぱらインターネット経由ばかり。
そんな中、久々に書店に足を運んで棚を眺めてみたんだが、やっぱり本屋は楽しい。
雑誌、単行本、文庫…、独特のインクの匂いを漂わせながら並んでいる書籍の山を前にすると、モニターを見つめているだけでは決して感じ取ることができない、得も言われぬ“本の魔力”のようなものに当てられてしまう。
出版界がめっきり低迷してしまっていることは紛れもない事実だが、なんだかんだいって、電子書籍が紙の本を完全に駆逐してしまう日は永遠に来ないんじゃないか、などと思ってしまう。
♪ バンミカセ - 東風
長年に渡る友人・Iと神楽町の「鶏天」で晩飯。
近況含めた諸々の話も有意義であったが、鶏を始めとする各種料理もことごとく美味かった。
今読んでいる阿部和重の「ピストルズ」、期待値が高かっただけに、うーむ…。
♪ Climbing Up The Walls - Radiohead
今日は素晴らしく天気が良い格好の花見日和だったが、残念ながら家で水槽の水換えと清掃作業。
花粉がよく飛んでいる。
夕飯に、昨日頂いた肉をあしらったすき焼きを食べた。
美味かったで。
そういえば朝、「サンデー・ジャポン」で初めて新堂冬樹氏を見たが、あんなヴィジュアルしてたのな!
てっきりケビン・クローンかと思った。
♪ Dirty Boogie - The Brian Setzer Orchestra
今度アニメ化されるという情報を知ったのがきっかけで、小野不由美の「屍鬼」を読み始めたんだが、なんだこの登場人物の多さは。
序盤の百数十ページしか読んでいないが、次から次へと没個性的なキャラクターたちが出てきて、覚えきれずに何度後戻りしたことか。
せめて巻頭か巻末に一覧か相関図でも載せといてほしい。
下見を兼ねて夙川の夜桜を少しだけ見物。
もう6分咲きぐらいなのかな。
♪ I Will Always Love You - Eric Martin
先日に引き続き、若干もったいない1575円、「インパラの朝」…。
しかしこれは著者の責というより、どちらかというと出版社、編集サイドのミスリードのような気もする。
ああもったいない、お金じゃなく。
浅越ゴエさんにご招待いただき、ザ・プラン9の芝居「W-MEN~ウィンピーメン~」をABCホールに観にいってきた。
ゲストは牧野エミさん、チョップリン。
ゴエさんの笑える肉体披露再び、なだぎさんの力はさすが。
牧野さんにも数年ぶりにお目にかかることができた。
今日が初回公演ということもあり、明日、明後日ともっと中身は練り上げられていくのだろう。
ありがとうございました。
家に帰ったら、ひっそり受験していた“愛玩動物飼養管理士(2級)”という資格の合格通知が届いていた。
一体何の役に立つんだろうか…。
♪ Everybody Wants Her - Thunder
今朝は激烈に寒かった。
職場の先輩3人とともに、堂島の「与太呂」まで出張って昼飯。
天ぷらと鯛めしを主とする豪勢なコースをいただいた。
鯛めしももちろん美味かったが、サックサクの天ぷらが絶品だった。
故あってこの昼食会は先輩の1人による奢りだったのだが、人の金で喰うご馳走はまた格別に美味い。
夜、「シャーロック・ホームズ」のホール試写に行ってきた。
筋金入りのシャーロキアン、というわけでは無論ないが、小学生の頃より、今も本棚に収まっている小学館の「名探偵ホームズ全集」全15巻を愛読し、ベーカー街221番Bに一度は行ってみたい、と夢想する程度にはハマっていた私なので、観たかった。
まずキャストについて、ロバート・ダウニー Jr.がホームズでジュード・ロウがワトソンくん、と最初に知った時は、どちらかというと逆なんじゃないか、と感じた。
原作を読む限り、スマートでクレヴァーなホームズはちょっとロバート・ダウニー Jr.のイメージじゃないし、ジュード・ロウのワトソンはあまりにハンサムすぎる。
ワトソンて大事なとこでちょいちょい失敗する普通のおっさんじゃなかったっけ?
ところが、実際の映画の中ではそれほど違和感なく仕上がっていた。
ワトソンが男前すぎるのはどうしようもないが、それでも超人ホームズとは対照的な凡庸さは表現されているし、また、ちょっとコロンボっぽい泥臭さは残っているものの、ロバート・ダウニー Jr.演じるホームズは充分にクレヴァーで、名探偵ぶりを損なってはいない。
シナリオそのものが映画用のオリジナルであるし、ホームズのキャラクターも当て書きっぽく、原作よりかなりワイルドに脚色されているという作用ももちろんあるだろう。
いずれにせよ、名優2人の仕事だから、好みはあろうが、それは本物だった。
肝心のストーリー、すなわち映画の出来そのものにはちょっと不満。
一言でいうと分かりにくい。
タランティーノの不条理映画じゃないはずなんだが、各シーンをつなぐ状況説明の不足やブッ飛び気味の展開はそれに近い。
おそらくは日本語訳も拙い。
翻訳がもうちょっとハイレヴェルであれば印象も変わったようにも思う。
♪ Penny Lane - The Beatles
浅田次郎氏の新刊「ハッピー・リタイアメント」を読了したが、結構期待していただけにちょっと残念な感じ…。
言葉は悪いが、やっつけっぽいなあ。
重松清氏がこれを書いたら…、などとくだらぬ妄想までしてしまったわ。
BS1で「ニックス vs ボブキャッツ」を少し観たんだが、今ってスリーポイントだったかどうかジャッジするのにヴィデオ判定を採用してるんだな!
これまた知らんかった。
こりゃ大相撲に導入される日も来るかもな。
♪ 茨の海 - 鬼束ちひろ
一昨日、28日から今日まで2泊3日で名古屋に帰ってきた。
夕方に名古屋に着いてから、早速近親一族郎党で食事会。
大人8名、子供2名で、場所は池下の「むかしや」という名古屋コーチン料理を主とする店。
子供たちも元気で楽しそうにしており、コース料理もなかなか美味しく、非常に良い集いであった。
この日は私の実家に泊まり、翌29日は近所の喫茶店で母と妻とモーニングを食べてから、妻と2人で出掛ける。
元々私と妻は中学の同級生なのだが、その出身中学が今、大改装工事中だという情報を聞いて、ちょっと見に行ってみた。
確かに、メインの校舎を残してあとはほとんど更地状態。
これはある意味壮観だな。
星が丘テラスでチョロチョロと買い物をした後、妻の父、妻の兄夫妻と2人の子供と合流、「ふらんす亭」で昼飯を喰う。
それから義父は家に戻り、残った6人でボウリングに興じる。
子供2人は生まれて初めてのボウリングとのこと。
今はガター防止の衝立のみならず、幼児がその上からボウルを転がすだけでOKの、すべり台状の小道具まであるんだな、知らんかったわ。
私自身、数年ぶりのはずのボウリングだが、なぜだかかつてないほど調子が良く、1ゲーム目が205と、生涯初の200オーヴァー。
こりゃ驚いた。
楽しい娯楽のひと時は終わり、義兄一家はこのまま横浜への帰路に就き、我々夫妻は一旦私の実家に戻って支度を整えた後、今度は妻の実家へ。
車で15分ほどと近いので便利だ。
この日まで仕事をしていた妻の母が20時前に帰宅し、それから4人で夕食。
団欒の時を過ごしつつ、私は折々PCサポート業務をこなしつつ、一日は終わりを告げた。
そして今日、義父はまさかの5:30起床でゴルフへと出掛けたが、奇跡的に皆でそれを見送ることに成功した。
朝食後、私と妻それぞれの母を連れて日進にある「ニトリ」へ。
寝具だなんだとこの機会にいくつか買い求める。
天気が良くて暖かい。
梅森坂の「サガミ」で昼飯を喰い、義母を送り届けてから、そのまま私の母を乗せて一路、西宮の自宅へと走る。
昨年同様、こちらで年越し予定。
高速道路はほとんど渋滞もなくスムーズに移動することができた。
母が寿司が食べたいと言ったので、奢って「夙川 鮨 もとい」で夕飯。
初めて行くのだが、この店も「アルテシンポジオ」Oシェフオススメの名店で、前々から訪れたいと思っていた。
店内はいい意味でいかにも高級鮨店然とした、ゆったりとスペースをとった寛げる空間。
江戸前寿司で修業を積んだという大将は気さくで豪放、まったく似ていないので後で聞いてかなり驚いたが、大将の実兄だというマネージャーは対照的に落ち着いたサーヴィスが適度で、雰囲気も悪くない。
肝心の鮨の方はというと、これはもう期待以上の絶品揃い!
鯛、カレイ、金目鯛、アオリイカ、赤身、トロ、きす、甘エビ、赤貝、炙りタチウオ、穴子、車海老、ウニ、炙りたいら貝、塩蒸しあわび、玉子など。
ネタ選びからその処理方法、さらには寿司飯にまでこだわり抜いたというにぎりはどれも本当に美味しかったが、中でも特筆は、いつまでも口中で続く抜群の旨味に感動すら覚えた車海老、とにかく説明不要のトロ、外はカリッと内はジワリと染み出す絶品の炙りタチウオとか!
他、肉厚なカレイも金目鯛もきすも、まあすべてが佳い。
総員大満足じゃ。
今「日本レコード大賞」観てるんだけど、BIGBANGというアーティストグループの中に1人、名もなき修羅が混じっているな。
♪ Otherside - Red Hot Chili Peppers
日本SF大賞のニュースを見て、今年の3月に伊藤計劃氏が亡くなっていたことを初めて知った。
私より1歳年下。
…。
もう「ハーモニー」後は読めないんだな。
訃報とはちょっと違うが、アレン・アイヴァーソンも引退表明しちゃうし、まったくなあ…。
珍しく休日出勤してきた日の夜。
♪ Rock And Roll - Led Zeppelin
ものすごい本だ、「世界怪魚釣行記」。
度を超した釣り好きが高じ、わずか2年半で会社員を辞めて、それから世界の辺境を訪れて怪魚を釣りまくる著者の武石憲貴氏(ちなみに私と同い年)のあまりのすさまじさには、脱帽するより外にない。
職業作家ではないので文章そのものは洗練されているとは言い難いが、だからこそ伝わってくる生々しさ。
そしておそらくはありのままに限りなく近いであろう実体験を綴る中に顔を覗かせる笑いのセンスはまさに一級品だ。
一歩間違えれば死んでるんじゃないか、という激烈ないきさつと、毒にも薬にもならない間抜けな失敗談をまったく同列に、こともなげにサラリと書き述べている様なんかは、プロの物書きとしての技術ではなく、持って生まれた人柄の一部なんだろうと思う。
羨望という言葉はもはやふさわしくなく、これはもう憧憬と言うしかない。
♪ Still A Fool - Muddy Waters
(火)(水)と1泊2日、ロケの下見のため城崎温泉に行ってきた。
関西にかれこれ17年ほども住みながら、恥ずかしながら城崎を訪れたのは初めて。
春休みということもあるのだろうが、平日にも拘わらず客はなかなか多い。
特に卒業旅行っぽい若い人とか。
今回いろいろな人の話を聞いて、城崎は各旅館や店舗が競い合い潰し合うのではなく、相互扶助を基盤とした共存共栄の温泉街であるということがよく分かった。
うちの宿にだけ客が来ればいい、というスタンスではなく、街全体が活気づくことを祈念し、祈念するだけでなくそれを具体的に様々な形をとって実行に移している。
だから、通り全体が賑わうし、歩いていてもとても楽しい気分になる。
私も含まれる、団塊ジュニア世代が中心となって旅館を支えている姿も印象的だった。
故郷を捨てて街に出ていくのではなく、必ず戻ってきて後を継ぎ、移り変わる時代に応じたPRを皆で知恵を絞って模索している。
篠田節子の「ロズウェルなんか知らない」をまず思い出したぐらいだ。
♪ Cargos Of Doom - Warrior Soul
ブリーゼブリーゼ初見参、昨晩、「サンケイホールブリーゼ」に「パンク侍、斬られて候」を観に行った。
元々町田康氏の書く本が好きで、おまけに脚本、演出、主演の山内圭哉さんの奥方は私の仲良かった高校の同級生(そのおかげで仕事ではまだ絡んだことはないがプライヴェートで山内さんと面識あり)。
これは万障繰り合わせて行くしかないでしょう。
休憩を挟んで2時間45分に及ぶ大作だったが、笑いも要所に活かされ、山内さんはもちろん、小島聖、宇梶剛士、福田転球、中山祐一朗、大谷亮介といった各出演者の存在感は抜群、時折ミュージカルめいたコミカルな歌が入り、映像を効果的に織り込んだ演出も違和感なく、面白い芝居だった。
ただ、会場に居合わせた知人も言っていたが、訳の分からん固有名詞が頻発するなど、ただでさえ難解な一面を持つ町田作品の舞台化だから、原作を読んでいない向きにとってはちょっと正確な物語の把握は覚束なかったかもしれない。
偶然劇場で会った主催者サイドの知り合いとともにブリーゼブリーゼ内の「うおまん」で晩飯。
のどぐろの煮付け、ヤナギノマイの唐揚げ、四万十鶏の塩胡椒焼きなどなど美味かった。
久々の語らいも意義深く、近々の再催会を約して別れた。
♪ The Voice Inside Your Head - Ten Years After
毎度のように土曜は6時に起きて東京へ。
最近平日、土日拘わらず6時台、7時台に起床しており、連日朝方近くなってから床に就いていた数カ月以前とはまさに別天地。
清く正しいサラリーマンになったようだ。
ちなみに明日も朝から草野球の試合があって早朝に起きる予定。
だいぶ煮詰まってきた会議の後、性懲りもなく「やすべえ」で男4人並んでつけ麺。
疲れたなー。
でも往路は半分ぐらいウトウトできたものの、帰りはやっぱり覚醒しきってしまいずっと読書。
♪ Sometimes - DramaGods
途中幾度か難航した古川日出男氏の「聖家族」をようやく読み終えた。
結局3週間ほど掛かったのではないだろうか。
とにかく「メガノベル」であることはよく分かった、それは間違いない。
2000枚に及ぶ原稿の中に散りばめられた数多くの符号、シンクロニシティ、ゆるやかな、しかし確固たるリンク。
これだけの分量と拡散を持つ物語でありながら、紛れもなく古川氏の頭の中で一度全体がデザインされた上で、書き出されている。
戦慄すら覚える。
それにしてもちょっとしんどかった。
氏独特の装飾的な言い回しが多いため、2000枚と言いながらもおそらく2時間の映画一本に無理してまとめようと思えばできないこともない流れ。
圧倒的な空気、存在感は別格だが、迷って星4つ。
♪ The Wasteland - Warrior Soul
中2日の東京出張。
今日は飛行機で往復した。
赤坂で打ち合わせの後、ワンパターンながら「やすべえ」でつけ麺喰って帰ってきた。
「聖家族」も面白くなってきた。
♪ Like Never Before - Steelheart
古川日出男氏の「聖家族」に取り掛かってもう数日になるが、なかなか進まない。
氏の「アラビアの夜の種族」はこれまでの私の半生の中でも1、2を争うほど好きな本であるのだが、どうも近年の作にはあまりついてゆけない…。
最近の作風でハマったのは「サマーバケーションEP」ぐらいかな。
ああ、「ベルカ、吠えないのか?」は抜群に良かったね。
古川日出男氏は紛れもない天才だとは思うので、また「アラビアの夜の種族」のような大作をぜひとも読みたいとずっと以前より切に願う。
まあ「聖家族」もまだいくらも読み進めたわけではないので、今後どうなるか分からないが。
今日BS1でやっていたブレイザーズvsロケッツはすさまじいゲームだったな!
グレッグ・オデンはまたもや期待を外してくれているのにベンチでヘラヘラ笑っているから、なんだこいつはー、なんて思ってたんだけど、オーヴァータイムの攻防はこりゃシーズンに何度もないような熱い展開。
ヤオ・ミンがアンドワンを決めて残り0.8秒でロケッツが1点リード、の段階ではほぼ間違いなく勝敗は決したと思ってしまったけど、まさかあの距離から、あのリリーススピードでブランドン・ロイがスリーを沈めるとは!
久しぶりに中継を観ながら大声を上げてしまったよ。
T-Macもドウェイン・ウェイド同様完全復活したような素晴らしい動きを見せていた。
あとルディ・フェルナンデスの、ヤオ・ミンをかわしてのスクープショット(しかもNothing But Net!)もすごかったな。
♪ Body Architects - Tommy Lee
平均して月に1冊を超えるほどには、Amazonの評価でいうところの5つ星に相当する良書に巡り会ってはいるのだが、先日読了した「ロズウェルなんか知らない」(篠田節子)は中でも抜けて面白かった。
私は厚顔の極みにもこの著者を「ハルモニア」、「女たちのジハード」で名前を聞いたことがある程度にしか知らず、遅まきながら今回初めてその著作を読んだのだが、女性とは思えない着想にまずは驚嘆した。
ロズウェルって。
幼児性をいつまでも残すアホな男の発想じゃないか、どう考えても。
にも拘わらず、古き佳き王道を往く連続ドラマのごとくガッチリした起承転結を有し、展開そのものはベタながら巧み過ぎる筆力で読者を掴んで離さない。
何よりおそらくは皆川博子氏や高野秀行氏が書く文章と同じく、リズムやテンポやヴォキャブラリーといった感覚的なものが私に合っている。
すぐに他の著作を5冊ほど発注した次第。
これは「有頂天家族」(森見登美彦)、「定年ゴジラ
」(重松清)と並び、日本三大連作小説である、今のところ、私の中で。
♪ Nosey Joe - The Brian Setzer Orchestra
つい先日のこと、“Plaxo”という素晴らしいツールを拾い、MacBookのiCalのスケジュールとVAIOのOutlookの予定表を同期することに成功した。
これは実に便利だ。
たいしてメモリーも喰わずにバックグラウンドで仕事してくれてるみたいだし。
映画「イーグル・アイ」の試写会に行ってきた。
極力具体的にならぬように簡単に感想を記すが、気になる方は以下、お読みにならぬよう。
まるで岡嶋二人(井上夢人)の小説を思わせるかのような、テクノロジーの反乱。
そしてとにかくスピード感がものすごい。
結婚披露パーティーで言うなら、「しばしご歓談を」から始まるご歓談タイムがまったく設けられていないかのような高密度で進んでいく。
でき得る限り実写にこだわっているようで、市街地での大規模なクラッシュを含むカーチェイスや、空港の手荷物運搬装置のような施設内での捕物劇のシーンなど、実に観応えがあった。
恐ろしい手間暇と費用が掛けられているのはさすが。
ただディテールはともかくとしてプロットは古典的なハリウッド大作のご都合主義の範囲を逸脱していないように感じられた。
特にラストはいささか残念至極ではないか。
偶然だろうが、この間観た「ウォーリー」と共通する着想が見受けられたが、今の時代にコンピューター自立社会を舞台とした話を作るとこうなるのはある意味必然か。
そうなると冒頭に立ち返って、やはり井上夢人は偉大な予言者だった、と感嘆することになるのだな。
♪ Blog;Neon - Chris Minh Doky
ピクサーの新作、「ウォーリー」の試写を観てきた。
「モンスターズ・インク」はもちろんのこと、残念ながら「ファインディング・ニモ」を凌ぐほどの出来ではなかったが、それでも正規に観たとしても決して金返せと思うような作品ではなく、充分良質なエンターテインメントだった。
それにしても映像のクオリティは瞭然と作品ごとに向上している。
このテの技術は成長を止めないね。
映画といえば、と言いつつそれほど近い話ではないが、数年前に話題になった小説「葉桜の季節に君を想うということ」。
あれは正直、各賞をナメたほどミステリーとして完成度が高かったとは私は思わないが、ギミックは事実素晴らしかった。
ふと、もし映像化するとしたらどうするんだろう? などと考えてしまったのだが、その時はやっぱり「アヒルと鴨のコインロッカー」方式で解決するしかないのかな、という出口しか見えずに落ち着いたのであった。
♪ Ride To Win - Cozy Powell
最近本を買う時は店舗に足を運んで…、という機会は本当にめっきりなくなり、もっぱらネットショッピングや会社まで配達してくれる本屋さんを利用するばかりなのだが、それにしたって文芸書は売れていないみたい。
たとえばAmazonのランキングを見ても、トップ100にすらほとんど入っていないじゃないか。
一過性のブームに乗ったっぽい商品や、語弊のある表現かもしれなくて恐縮だが中身が充実しているとは言い難い新書や自己啓発本の多いこと多いこと。
相次ぐ雑誌の廃刊やマンガ雑誌のコラボなどが示すように、出版物全体が危機的な状況にあるらしい現在ではあるが、小説好きの1人としては寂しいものがある。
小説といえば、今週から始まった担当新番組に拘る超過気味業務のおかげでスタッフ一同含め疲労の色濃い連日だから、ということも関係あるのかもしれないが、ありたい存在になれず打ちひしがれがちな時分に、町田康はガツンと堪える。
♪ SPIRITEK - 宮沢和史
11時から草野球の試合、公式戦。
惜しくも4-5で負けてしまった!
今年初黒星。
本当に惜しかった…。
試合後、会社に行って仕事のため欠席した主将に報告。
それから溜まっている仕事を片付けようと思ったが、あまり捗らなかった。
読書量ばかりが増える。
超絶傑作「黒い家」を読んで以来大好きな貴志祐介氏の新作「新世界より 上
」「新世界より 下
」は、椎名誠を髣髴とさせる世界観の中に、氏ならではのストーリー展開が繰り広げられていて、決して巧緻なミステリー、というわけではないが、長さを感じさせられることなく一気に読めた。
読みやすかったと言えば久保寺健彦氏の「みなさん、さようなら」は、サラサラとページを繰れるんだけどそれでいてグワグワと染み入ってくる、そんな話だった。
♪ The One - Shakira
草野球の今年第3戦目の試合を行ったが、7-2でまたも勝利。
しかも相手は学生の強いチームで、終盤に逆転勝ちという素晴らしい展開だった。
私個人も3回投げて無失点、打っても逆転打となるレフトオーヴァー2点タイムリーツーベースが出た!
気持ちよかったな~。
試合後の祝勝プチ食事回@フォルクスも楽し。
今やっているテレビ番組の中で意外や面白いのは「機動戦士ガンダムOO」だが、最近読んだ中で抜群に面白かった、いや、これまでの半生を振り返っても暫定1位に輝くんじゃないかという良質な本は「有頂天家族」だ。
♪ I Can't Get Over You - Red Dawn
実質4時間ほどの睡眠で真っ暗なうちにパチリと起き出して支度、伊丹発8:00のANAに乗って羽田へ。
そこから千葉の船橋市内に移動して作家のY氏と打ち合わせ。
その知識と慧眼ぶりは今回の番組にとってありがたいだけでなく私的興味ヴェクトルも極めて近しいので話をしていて楽しい。
打ち合わせ後、Y氏と下総中山駅近くで昼飯をご一緒してから今度は北、茨城の牛久市内へ向かう。
もう10年以上も前になるだろうか、1度牛久大仏などの取材に来たことがある街だ。
午後からはこの地で、私が小学生の頃よりご活躍されているヴェテラン作家のA氏と打ち合わせ。
当時の話などしたら喜んでいただけた。
A氏自ら最寄り駅まで車で送迎していただきこれは恐縮。
牛久から1時間半ほど掛けて羽田空港へ移動、18:00のANAで伊丹へ戻り、空港で晩飯喰って帰宅。
移動の間に「ホルモー六景」の後半1/3と「黄昏の百合の骨
」の前半2/3を読めてしまうほど、さすがに精根尽き果てた。
♪ Monkey Wrench - Foo Fighters
亡霊の呪縛は続いているのかいないのか、いないはずだが、まずはMacBookにつないでいつも使っているイーモバイルの端末が壊れていることが発覚。
ショップスタッフによるとSIMがイカレているらしい。
修理待ち。
そして昨朝、先般より痛めつけられている左目のコンタクトレンズがなぜか砕け散り、いやなぜかっていうかぶつけたんだけど、慌てて眼科に立ち寄って新規購入する羽目に。
会議に遅刻してまで頑張って眼科に行ったのに、結局在庫がなくって注文待ちという重なる悲劇。
しゃあなしに古いレンズを引っ張り出してきて着けているのだがやはり具合が悪いよう。
町田康風。
夜、仕事仲間の後輩2人とお好み焼きを喰ってカラオケ行って帰ってきた。
NBAのトレードデッドラインが過ぎたが、今シーズンはとにかく大きな移籍が多いのな。
開幕前のボストン ビッグ3に始まり、ここにきてガソル、シャック、マリオン、キッド、ベン・ウォレスなどなどなど…。
西、強い。
東、弱すぎ。
♪ 誰よりも遠くから - 宮沢和史
何からどう書こうというほどに濃密だったここ数日間。
「詳しくは今日の朝刊の折込チラシで!」とか言って西田敏行出演のCMを流していた「日本大地図」なる本がメチャメチャ欲しくなったけど、いや、高い。
早くも花粉症の症状が出始めた。
目がかゆくなり痛くなり、くしゃみを連発して鼻水が垂れ下がる。
花粉症の時の鼻水は、風邪の時と違って粘性が極めて低いので、まるで水のようにサラーッと音もなく一気に唇あたりまで滴り落ちてくる。
電車の中なんか、特に要注意だ。
目がかゆいと言えば、先日、“心霊”をテーマとして扱い、いわゆる幽霊らしきものの声が入った音源を流したり幽霊らしきものが映り込んだ映像を流したりする番組収録を行ったのだが、それに携わる者の幾人かが皆揃って左目を傷める、という出来事があった。
編集プロダクションのとある女性は原因不明の腫れ物が左目にできて眼帯姿になり、ADの女性も左目だけが原因不明の充血で白目真っ赤っ赤。
かく言う私も妙に左目だけコンタクトレンズが合わず痛くてたまらなかったこの1週間ほど。
ちょっと待てよ。
映像に映っていた幽霊も左目だけをギョロリと覗かせているじゃないか。
偶然偶然。
その番組収録の折、もう一つ、“霊能”というものをテーマにした回も収録し、それ終わりでスタッフ一同および霊能者を交えた出演者の方々と打ち上げに行った。
霊能者と言われる人たちと卓を囲むなんていう体験は初めてだったので刺激的で興味深く、また霊能とはかけ離れた四方山話もたくさんさせていただき、非常に楽しい夜であった。
酒も飲まぬクセに最後までお付き合いし、自宅に帰り着いたのは4:30。
この年齢になると朝帰りはちょっときつい。
昨日仕事の合間に近くに行く用があったので、「piccolina」というイタリア車ばっかりのミニカーショップに立ち寄り、店主としばしマニアックトーク。
目当てのアイテムは残念ながらなかったが、これまた有意義なひと時であった。
♪ With Or Without You - U2
この年末年始あたり、妙にオカルトな話題を取り扱った番組が多かったように思う。
唐突に政府関係者がUFOに関する談話を発表したりといった時勢もあった。
今週も「奇跡体験!アンビリバボー」ではツチノコ、そして今日の「世界ふしぎ発見!」では映画のタイアップとはいえネス湖のネッシーがテーマになっており、特に後者は実に面白かった。
そんな中、ついに1月21日(月)24:40(2回目以降は24:35)、満を持して? 「未確認思考物隊」(関西ローカル)が始まる。
川口浩探検隊の「水曜スペシャル」を信頼度100%で観入り、「ムー」を読んで心霊コーナーに身を震わせオーパーツに思いを馳せていた我々世代の男子ならば誰でも楽しく視聴できると、手前味噌ながら自負している。
また、私が数年前に著作を読んで以来フリークとなった作家・高野秀行さんをレギュラー出演者としてお招きしたマイルストーン的番組でもある。
これまで自分が手掛けた番組をこうして名前を挙げてアピールしたことはなかったが、この番組は初めてそうしたくなった。
♪ If I Die - Stryper
仕事終わりで妻と合流し、MOVIX堺に行って映画「アヒルと鴨のコインロッカー」を観てきた。
ワンコインセレクションという、格安500円ナリ。
いやー、とてもよかった。
あえて具体例を挙げるまでもなく、原作を読んで気に入った作品の映像化には落胆させられることが多いものだが、これはまったく遜色ないという稀有なケースだ。
原作者の伊坂幸太郎氏も絶賛しているというのも頷ける。
小説のプロットの骨子となっているトリックをどう映画の中で表現するのか、という最も興味深かった焦点については、まあ大体予想した通りの手法だったけど、それがまた違和感なく本筋に溶け込んでいて。
もちろん上映時間の都合上、長編小説の中のディテールについてはカットされている部分もあるが、それでいて1本の映画としてはまったく不足なく完成している。
そして何より、役者の魅力が大きかったように思う。
瑛太はかっこいいし(申し訳ないが松田龍平を圧倒している)、椎名役を務めた濱田岳くんは原作の椎名よりも椎名っぽかったんじゃないか。
まさに絶妙のキャスティング。
脚本および演出の勝利というところももちろんあるけど、彼ら俳優陣のキャラクターと演技なくして、瑛太が「俺の名前は…」と告白するシーンにおいてあれほど心動かされることはきっとなかったに違いない。
中村義洋監督、素晴らしいです。
♪ Interzone - Warrior Soul
先だって劇場映画のPR惹句について文句を呟いてみたところだが、映画といえば次のような不満もある。
もうすぐ、垣根涼介氏の傑作小説「ヒートアイランド」を映像化した同名作品が公開されるが、その劇中、原作には登場しないヒロイン役の女子が出演してストーリーにも関わっていると聞いた。
ああそうだ、ちょうど今で言えば、映画じゃなくてテレビドラマ「ガリレオ」においても、原作本「探偵ガリレオ」(東野圭吾)には出てこないうら若き女性が登場していて、小さくない役割を担っているのだとか。
男性、あるいは若年層の観客(視聴者)を意識してのことなのか分からないが、完成された原作の中に現れない登場人物を追加して、そのために脚本も大きくいじってまで映像化するという魂胆の真意が掴めない。
どんな類のストーリーにおいても“恋愛”という要素が必要、という解釈がもしその礎にあるのだとしたら、これもまた誤った思い込みであると言わざるを得ないんじゃないか?
こういう改変について、原作者はもう少し突っ張っていただいてもいいような気がするのだが…。
♪ 銀河鉄道777 - 人間椅子
「軽く1時間ぐらい本読んでから寝ようかな」と読み始めた貫井徳郎氏の「追憶のかけら」だが、あまりに巧妙すぎて結局朝6時過ぎまでかけて一気読了してしまった。
早く寝なければという焦りを、先を読みたいという渇望が凌駕してしまい、ちょっとした後悔と充足感に包まれて、すっかり朝陽が昇りきった中、入眠した昨朝。
晩は後輩ら3人を連れてなじみのレストラン「T(仮名)」へ。
初めて食べた「冷製パプリカのスープ 気仙沼産サンマ入り」はすごい。
あと、いつも絶品のビーフカツサンドにはさらに磨きがかかっていたようだった。
贅沢至福。
♪ So What - Ministry
以下、時事通信社配信の記事を引用。
=============
2007/09/06-19:46 「留置17号」初公判でも無言=警察官殴打の男-東京地裁支部
「名前は何と言いますか」「わたしの声は聞こえますか」。何を聞いても男は無言だった-。無灯火での自転車走行を見つかり、職務質問した警察官の顔を殴ったとして公務執行妨害罪に問われた男の初公判が6日、東京地裁八王子支部で開かれた。
男は「警視庁東大和警察署留置17号」として送検、起訴された。逮捕以来無言のままで、この日の初公判でも松原里美裁判官の質問に、一切口を開こうとしなかった。
起訴状などによると、男は6月21日未明、東京都東村山市内で自転車走行中、パトロールしていた東大和署巡査(28)に呼び止められ、職務質問を受けた際、巡査の顔面を1回殴打した。巡査にけがはなかった。
同署によると、男は逮捕当初、筆談で犯行を認めたため日本人と思われるが、途中から筆談にも応じなくなった。現場周辺の聞き込みや自治体への問い合わせでも身元を特定することはできなかったという。
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まるっきり、折原一の「沈黙者」じゃないか!
♪ The Fight Song - Marilyn Manson
あれは10日乃至2週間ほど前のことであったろうか、夜電車に乗っていたら目に入った、「松岡農相自殺」という夕刊紙(夕刊フジかゲンダイ)のセンセーショナルな見出し。
んん? と思いながら改めて見ると、大臣本人ではなく地元 熊本の事務所関係者が自殺していたという内容だった。
見事にタブロイド紙の奸計に嵌まったわけだが、まさかその時早合点してしまった衝撃を事実として追体験しようとは。
ちなみに無責任極まりない一市井民の憶測ながら、果たして国会議員になり与党内閣の大臣にまで登り詰めた代議士が、あれほどの不明朗会計発覚とそれに対する追及程度で自らの命を閉じるような細い肝の持ち主だろうか? と愚かしくも感じてしまうのは、ここのところ石持浅海などのミステリーを立て続けに読んでいるからか、それとも下山事件にまつわる書籍を読んだ記憶がまだ鮮烈だからなのだろうか。
♪ Universe - TRICERATOPS
森見登美彦著「太陽の塔」の中で飾磨は、「夢なくしちまったよ、俺」と言ったが、さしずめ私は、今日をなくしてしまった。
昨日は仕事が異様に長引いてしまい、久しぶりに狂気の入り口に立つ非の打ち所のない徹夜、家に帰り着いたのは今日のAM10時に近かった。
2時間ほどフローリングの上で仮眠をとってから会社に出向いたが、気持ちの上ではまったく、今日をなくしてしまった。
♪ Are You Experienced? - The Lost
僕にしては珍しく2冊の本を並行して読んでいて、昨日今日と相次いで読了。
ついに待望の文庫化なった高野秀行氏の「アヘン王国潜入記」と、「スティーブ・ジョブズ 神の交渉術
」(竹内一正著)。
両方ともにノンフィクションながら、前者は“他人がやらないことをして、それを文章で著し人に伝える”ことにかけては日本国内随一であると僕は確信している辺境探検作家の高野氏が自ら「私の背骨」と称する渾身のルポで、後者は言わずと知れたアップル 現CEOの、凡俗にとっては参考にすらならないまさに規格外のビジネススタイルおよびその成功譚を第三者が綴った伝記であるので、スッパリと頭を切り替えて難なく交互に読み進めることができた。
しかしまったく性格は異なる本でありながら、根底には共通するスピリットが流れていることもまた事実。
今の自分は、たった一度しかない人生を、自分の心を偽ることなく生きることができているだろうか?
♪ Tuff Baby - Iggy Pop
今月28日から公開される映画「北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」の前売り鑑賞券(トレーディングカードの特典付き)を買いに梅田の「イーマ」に行ったら、よく行くB1Fに入っているDIESELに吸い込まれ、ロンT、ニット、タンクトップ×2と一瞬で買ってしまった。
危うくジーンズも買いかけたけど、思いとどまった。
と書きつつ、アップする写真は買った服のじゃなくて前売り券というのもどうかという話。
今年の本屋大賞が佐藤多佳子の「一瞬の風になれ」に決まったようだが、久方ぶりに“本屋大賞”の意義を何とか満たす受賞だったと思う。
すでに100万部売れてる本を選ぶなんて愚行は誰も二度と望むまい。
今回も宮部みゆきや伊坂幸太郎や三浦しをんなんかが選ばれたらどないやねんと思っていたけど、ギリギリセーフ?
松坂の登板まであと2時間あまり、果たして試合を観てから寝たとして、今日の仕事は大丈夫か…?
♪ My Brother Jake - Free
NHKスペシャル「プラネットアース」の全放送が終了してもうひと月以上経つが、未だに最終シリーズのDVDボックスの発売がアナウンスされない。
第1シリーズ、第2シリーズの時は、放送中、あるいは放送後間もなくにはDVDボックスの予約受付が始まっていたが…。
どうにも居たたまれなくなって、先日NHKエンタープライズへメールで問い合わせたところ、「4月に発売予定です」という返事が迅速にも翌日届いた。
わざわざありがとうごぜえます、安心しただ。
仕方ないので書籍「プラネットアース メイキング - 究極の映像への挑戦」を繰り返し読み耽って待っているわけだが、改めてそのスケールのデカさに戦慄を覚えずにはいられない。
適当な言葉もない。
中でも一番の収穫は、モーションコントロールカメラという機材&撮影法を知ることができたこと。
カメラを寸分違わず同じポジションに据え、日ごと、月ごと、あるいは季節ごとといった大きな時間単位での風景の移り変わりを写す、という手法はよく知られているところだが、その映像はすべからくフィックス(固定)。
しかし、「プラネットアース」シリーズでは、そんな類のシーンでカメラが“動いている”のだ!
右、左あるいは上下にカメラがパンしながら、つまり画角は変わり動いているのに、草木は芽生え、花は咲いていっているのだ!
これはどうやって撮っているのか…? と毎夜眠れずに考え続けていたというのはウソだがまったく撮影方法の見当がつかず、半ば本気で「あれはCGだな」と独り納得しようとしかけていた頃、この本を読んで“モーションコントロールカメラ”というものを知った。
寸分違わず毎度同じポジションにカメラをセットする、という段階までは固定画撮影と同じだが、ここからが違うところ。
このモーションコントロールカメラは、その撮影の際に動いた軌跡(つまり、右から左にパンしたとか、レールに乗って10メートル進んだとか)をすべて記憶し、数日後、あるいは数ヵ月後、数年後に再び同じ撮影ポジションに据えられた時にも、まったく同じ動きを再現できるんだとか!
これがあれば“動く同ポジ時間経過映像”が確かに撮れる!
それに限らず、とにかく多重合成ものが飛躍的にラクに作れそうだな。
近年で言うと映画「マトリックス」などの“タイムスライス”も業界を震撼させたエポックメイキングな一撮影手法だと思うけど、個人的にはこの“モーションコントロールカメラ”にも同じぐらい衝撃を受けた(映画やCMの現場なんかにいる人たちからしたら「今さら…」てな話だろうが…)。
すごいこと考える人たちがいるもんで。
氷の張ったバイカル湖に潜るくだりも圧巻だった。
ただそのシーン、使いはメッチャ短くてかわいそうだけど!
しかしこれに限らずとかく生き物や地球環境などを題材にした映像ものには謎の撮影手法が多い。
すべて勉強したい。
♪ SPIRITEK - 宮沢和史
昨晩は妻と舞台「スウィーニー・トッド」を観に「シアターBRAVA!」に行ってきた。
宮本亜門演出、出演は市村正親、大竹しのぶ、斉藤暁、武田真治、城田優、ソニンら。
本来ならもっと大きな劇場で上演されてもまったく不思議でないスケールの芝居だが、これぐらいの席数がやはり観るにはちょうどいい。
ありがたや。
形式はミュージカルだが、宮本演出の意向でシンボリックな歌詞や歌い回しよりも、どちらかというと台詞に近い歌唱が優先されており、ストーリー展開とも密接に関わっているのがまた分かりやすい。
そしてオーケストラの演奏も上手く、また音の存在を声高に主張しすぎることなく、見事に芝居と調和していたように思う。
市村さんの存在感はもちろんのこと、大竹さんもフリートークをしている時のテンポとはまったく異なった鬼気迫る演じぶりがド迫力。
武田真治やソニンも非常にいい働きをしており、特にソニンの歌の上手さにはビックリした。
現在「ハケンの品格」にも出てたりする城田優、実は僕の好きな垣根涼介氏の小説「ヒートアイランド」の映画版(今夏公開予定)で主演もしていて、その映画のPR用の写真を僕が偶然見た時に、「こいつ誰だろう?」と調べたことがあるほど光っていたわけだが、この「スウィーニー・トッド」でも見事に演じ、そして歌いきっていた。
第1幕、そして第2幕の前半までは割りとゆるりと、時には笑いも起こりながら話は進行していったが、物語の終盤に差し掛かって俄かに高まる緊張感。
掌には汗が浮かぶ。
その波の到来の仕方がまた絶妙。
決して安いチケットではなかったが、満足できる舞台だった。
さらに今度の日曜日はいよいよ蜷川幸雄×唐沢寿明の「コリオレイナス」!
♪ Self Portrait - Blackmore's Night
音楽を聴くのも本を読むのも好きで、往復の通勤電車内でしばしばそれを私は行うが、1つ1つを単体で実行するのはいいけれど、同時にやるのはよくない。
どんな本でも曲でもそれはあまりよくないが、特に古川日出男の著作を読む時、彼が構築する言葉の群れは、音楽を聴きながら、を許さない。
全能ならぬ全脳を以って当たらねばならぬ!
♪ The Wasteland - Warrior Soul
当然早く寝なければいけないのだが何となくそうもいかず、昨日届いた「本の雑誌」の2007年1月号を一通り読んでいたら、高野秀行氏の連載が始まっていて、ああ、やっぱり、なんて思うのと同時に、実にうれしい気分になった。
さらに巻末、今号の椎名誠の「今月の話」は、近年の中でも飛び抜けて面白かった。
便所の話。
4時前にリヴィングのソファーで独りグフフと笑ってしまったよ。
♪ Walk On Fire - Tyketto
妻の体調不良を気の毒だ、などと他人事のように心配している場合ではなかったようで、キッチリ1日半遅れでまったく同じ症状の(そしてより重症)、おそらくは胃腸風邪に見舞われてしまった。
月曜の仕事終わりに同僚たちと盛大に焼肉を喰って帰ってきたまではよかったのだが、23時あたりから突然襲ってきた嘔吐と下痢。
そこから今の今まで40時間あまり、38℃に達する熱にも苦しめられ、果物以外はほとんど食べることもできず、眠りも細切れで、ホントに死ぬかと思った。
治ったばかりの妻も仕事を休んで付き添ってくれた甲斐もあり、明日は何とか出社できそうだ。
ベッドの上で垣根涼介の「ギャングスター・レッスン」、「サウダージ」と読了して、そして今日の午後は最新刊「真夏の島に咲く花は」を読んでいたわけだが、このタイミングで再びフィジーでクーデターとはね。
しかしこの本といい高野秀行の「ミャンマーの柳生一族」といい、国際社会の歴史の教科書にはもってこいだ。
♪ Promenade - Emerson, Lake & Palmer
一昨日のことになるが、昨年6月の購入以来飼育していた最古参の魚のうちの1尾、スポッテッドナイフフィッシュが死んだ。
突然死と言っていいと思う。
購入当時約10cmだったこいつ、死亡した時は約47cm、1.3kg。
愛着があっただけにさすがに落胆。
120cm水槽は狭すぎたようだ。
合掌。
話題の映画「武士の一分」、そういえば原作がうちにあったはず、と思い出し、藤沢周平の短編集を引っ張り出して「盲目剣谺返し」を読み返してみた。
30分もあれば読みきれる短編なので贅肉を極力そぎ落とした簡潔な文章だが、それでいて、それだからこそ、静かに締めくくられるラストシーンはお仕着せじゃない真の涙を誘う。
名作だ、やっぱり。
実はひっそり今週、コンサートを観に行く予定なんだが、宮沢和史の新しいバンド「GANGA ZUMBA」は本当に面白い。
2nd ミニアルバムも出たけど、この人の実験魂、音楽に対する止むことのない探究心はすさまじい。
ごった煮といえばそれまでだが(飽き性?)、それぞれについて相当勉強し、また感性も卓越していなければここまでは創れない。
かけがえのない才能だ。
♪ LION - GANGA ZUMBA
昨日は5:15に起き出して家を発ち、新大阪駅の「浪花そば」でうどんをかき込んで新幹線に乗り込み、東京出張へ。
グズグズした空模様の下、五反田→練馬→中野と移動して撮影を終え、20:37品川発ののぞみに乗って帰阪。
往復の新幹線車中で眠ればいいのに馬鹿な私は読んでいた垣根涼介の「ヒートアイランド」が面白すぎて本を閉じて置くことができず、一睡もせぬまま読了してしまった。
ひょっとして垣根涼介は武論尊なんじゃないか?
漢。
24時前家に帰り着くと、そこには草刈民代のバレエ「ソワレ」を観劇して興奮冷めやらぬ状態の妻がいた。
もともとこの「ソワレ」は僕が妻と行こうと思ってチケットを買っていたのだが、仕事でどうにもならず妻が会社の友人を誘って昨夜観に行っていた。
もう落涙しそうなぐらい素晴らしかったそうだ。
比較しては悪いが妻が先日観に行った熊川哲也 & Kバレエカンパニーの「三人姉妹」他があまり出色でなかったらしいだけに、今回の感動は大きかったよう。
一緒に行った友人のMさんも「ダンナさんが仕事でよかった」と喜んでいたそうな。
それだけ聞くと行きたかったなあ。
♪ Helpless - Neil Young
昨日、AM3:20~3:50にBS2にてリピート放送されたNHK「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」を観た。
総合テレビでのオリジナルオンエアを見逃してしまい、何としても視聴せねばならぬ、と録画をセットしていたのだが(それもBSデジタルはメンテとかで放送休止している時間帯だったので、わざわざBSアナログチューナー内蔵のVHSデッキを接続して)、結局起きていたのでリアルタイムで。
なぜ絶対観なければいけなかったかというと、コモドドラゴンの特集だったから!
僕は昨年5月、野生のコモドドラゴンを観たいがためにインドネシアのコモド島、リンチャ島くんだりまで旅をした。
その思い出の地、コモド島でのロケだという、これを観ずにいられようか。
30分の枠で放送するにはもったいない題材。
しかし予算もそれなりに限られているだろうから(といってもあくまでNHKの基準だから相当だろうが)、当然人手も滞在日数もNスペなどとは比較にならないと思うが、にしたってツーリストとして訪れた僕たちが目にすることはできなかった狩りのシーンや、幼体のコモドドラゴン、それに繁殖期におけるメスを巡るオス同士のド迫力の格闘など、収められた垂涎の映像の数々が流されていた。
目を爛々と輝かせてすっかり見入ってしまった。
脳が覚醒してしまったおかげで(?)、恩田陸「夜のピクニック」文庫版をAM6:00まで一気読みしてしまい、激しく後悔した起床時。
仕事を少し早めに切り上げ、一旦家に帰って妻をピックアップし、ベーカリーレストラン「サンマルク」尼崎店に行って晩飯。
僕の誕生日が近いということで、バースデイコース料理を案内するDMが届いており、それを見ると安くて美味そうだったので。
期待を裏切らず、伊勢海老のスープやアスパラのグラタン、ハンバーグに牛ロースステーキ、そしてもちろん目玉のブレッドも美味かった。
♪ Sweet Little Sister - Skid Row
先ほどテレビをボーっと観ていたら、何だかミョ~に引っ掛かる顔が写っていた。
ABCの「ビーバップ!ハイヒール」という番組のPRだったんだが、“探険”、“秘境”といったキーワードも聞こえてくる。
ぬぬ、これはもしや!?
このあとすぐ、という15秒PRだったので、おおとりあえず録っとくか、とレコーダーをセットしつつ番組が始まるのを待った。
果たして、やはり私が敬い奉る辺境探検作家の高野秀行さんではないか!!!
録っといてよかった。
ローカルの深夜とはいえ地上波でお目にかかれるとは。
しかも最近のご本人のブログには「テレビ出演の依頼は断っている」とあったので、余計に意外だった。
うれしいハプニング。
ただうれしいのと同時に、同じ大阪の放送局で働く身としては、何だか先を越されてしまったカンジで、ちょっと悔しくもある。
♪ Sgt. Baker - Primus
仕事終わりの夕刻、妻と待ち合わせて映画「父親たちの星条旗」を観に行った。
最初の30分ぐらいは各シーンの意味がよく分からなくて人物も覚え切れなくて、俺はバカなんじゃないかと思わせてくれるような映画だったけど、中盤以降、全体像をつかむことができるようになり始めてからは充分に引き込まれた。
それほど特殊ではない、どちらかというと戦争ものとしてはありきたりな部類に入るストーリーとテーマだけど、何しろ実話がベース。
徹底的に重く凄惨な映像の連続と相まって、等身大の人間の息遣いがよく伝わってきた。
来月公開の対作、「硫黄島からの手紙」と併せて初めてクリント・イーストウッドの思惑の全貌は理解できるのだろうか?
主題とはあまり関係ないが、ほんの60年前はこれほどまでに救いようのない殺し合いを国家ぐるみでしていた敵国・USAと日本が今日のようなリレーションシップを築いていることに、少し違和感を覚えた2時間あまりでもあった。
戦争って、国際法って、何だ?
映画の合間の時刻にフラリと旅行代理店に立ち寄って、取れるかもしれない年始休みを想定して胸算用。
そこで、中米にあるベリーズという国に行くツアーを扱っているか、という旨訊いてみたのだが、従業員は「???」という顔をしたので、諦めた。
よっぽど特殊な地域の名を挙げて訊いたのならばともかく、世界遺産も有する一個の国家の名前を知らぬか、旅行代理店の海外旅行受付係が。
前にも書店にて、ある直木賞受賞作品の名を出して店員に尋ねてみたところ、「???」という反応をされたことがあるのだが、一体彼女ら、彼らのプロフェッショナルとしての矜持とは何なのだろう?
自戒も込めて。
とにかくJTB東梅田店の方はもうちょっとしっかり勉強してください。
♪ Let's get it on - Roni Size & Reprazent
ブログショックからまったく立ち直りを見せぬまま、昨日はなんとAM5:30起床で東京へ。
10:30に始まる会議に行かねばならぬのだ。
大人って辛い。
しかしこんなことで脂汗をタラタラ流してしまう自分の脆弱さを改めて思い知ったよ。
THE BOOMの曲で、「掌の海」という歌があるのだが、下のような歌い出しで始まる。
サヨナラと言われた朝に この世界 色褪せていた
いつの日か届けてくれた 花だけが赤く染まるよ
サヨナラと言われた朝に この世界 音が薄れた
いつの日か聴かせてくれた 歌だけがかすかに響く
もちろんこれは男と女の中を歌ったものだけど、この雑記のデータが一昨日消失した瞬間、僕はまさにこの歌詞をすぐさま思い出してしまった。
今まで見えていたもの、聞こえていたもの、とにかくすべて何ら変化のない外界が、すっかり様変わりしてしまったような錯覚に強く襲われたのだ。
ブログのデータが消失する瞬間というものは、愛する人が去ってしまう瞬間に通ずるのだな。
同様の感覚を歌っている歌はこの曲の他にもいくつもあるけれど、なるほど、アーティストならこれは作品として形に残したくなる感覚なのかもしれん。
ビックリしたのは、俺はそれほどインターネットに普段依存していたんだな…! と痛感してしまったこと。
ほんの数年前まではPCがなくても、ましてや自分のサイトやブログがなくても何ら不自由なく(当たり前だ)日常生活を送っていたはずなのに、たった数か月分のこの雑記のエントリーが消えてしまっただけで僕は激しく動揺し、恐れ戦いた。
archiveが生き残っていて復旧の可能性がある以上おいそれとは記事を増やせないし、そもそも少しでも自宅で自由に使える時間があればその復旧作業に関することに労力を費やさなければいけないので、日々の出来事など書きとめているのは難しいだろう(まあ今書いてるんだけど…)。
「ブログという形で文章にしたためる」ことのない日常をこれから送らなければならないのか、と大いに畏怖した。
それだけはもう今となってはこの身には耐え難いものがあるだろうから、ちょっと無理して近未来のためにテキストだけでも残していこう。
そんなささくれ立った精神状態を引きずってかどうか、前日3時間も寝ていないのにもかかわらず、往復5時間に及ぶ新幹線乗車のうちウトウトしたのはほんの10分ほど。
目が冴えてるから仕方なく本でも読もうと重松清を取り出したら、不覚にも目頭が熱くなるではないか!
剥き出しの心はかくも鋭敏か。
恐るべし。
とにかく今はどうしたら復旧できるのか、そればっかりで頭がいっぱい…。
♪ 掌の海 - The Boom
数日前に映画を観に行った「ダ・ヴィンチ・コード」、その時にも書いたように映画は若干説明不足のために楽しみきれなかったところはあるけれど、原作の小説は巧妙に読者の興味を一歩先一歩先へと導く良質のエンターテインメントになっていて、充分に満足した。
その「ダ・ヴィンチ・コード」を読んでいた時にも改めて感じたし、まあ以前からもたびたび思っていたことではあるんだけど、西欧その他のキリスト教文化圏の人たちって、よく「信仰心」と「現代科学社会に生きること」を器用に両立させているなあ、と感心してしまう。
かつてガリレオ・ガリレイやコペルニクスといった過去の人物が天が動いているとか地球は丸いとか言って教会に迫害を受けたなんて話は子供の頃に学校の授業でも習うが、いくら敬虔なカトリックの信徒でもそのような前提的摂理を疑う人は21世紀の今は皆無。
それと同様に、一番好きな本は聖書ですなんて信者でも、「人間は神が創りたもうた」と心の底から信じている人はまあいることはいるらしいが、それでも割合的にはごく少数、一応ほとんどのキリスト教信徒たちは、なんらかの進化過程を踏んで人間は別の生物から派生して生まれてきた、という現代の保守本流を占める科学的仮説は支持しているみたい。
新約聖書に書かれてあるイエスの行った奇蹟にしても同様で、描写されている通りの出来事が実際にそのまま起こったと考えている人はマイノリティ、多くの人たちは、書かれている奇蹟はイエス・キリストの神性を抽象的に表現したものである、なんてスタンスをとっているらしく、そもそも聖書学という学問は旧約・新約聖書に著されている「科学の常識とマッチしない数々の出来事」をいかに矛盾や破綻なきように現代の価値観と重ね合わせるか、ということに腐心するものだろう。
実はここらへんが根っからの無神論者、無宗教バンザイの僕としては昔から若干引っ掛かっているところ。
普段から日曜には教会に通って祈りを捧げ、イースターやクリスマスには神に感謝し、打席に入る時やPKを蹴る際には胸の前で十字を切るような生活を送りながら、聖書に出てくる秘蹟や奇蹟を「何かの喩えだ」と割り切ってしまっているところが。
ちょっと大仰な言い方になってしまうけれども、神への帰依とか信仰心ってそういう類のものなのかな?
無条件に神の存在を信じ、ことあるごとにその神に祈り、自分の属する宗派が定める戒律には従うけれど、人間は進化によって誕生したし、杖をかざしたら海が2つに割れたは信じないし、処女のまま女性が受胎するなんてありえないし、人が死んだ後に神として復活するなんてナンセンス、と思うことは自己の内で矛盾はしないのか?
暴論してしまえば、聖書の中に書かれてあることは本当のこともあればウソも混じってますよ、っていうことになるんじゃ?
そういった明確な一線を引いてしまうことができるんだろうか、信仰心の中に。
そうだとしたら、カタコンベの時代じゃあるまいし、そもそも現代の彼らの持つ信仰心を支えているもの、礎となっている源泉は一体何なのだ?
そもそもの信仰の始まりに別に確固たる理由はいらないのか?
僕には生涯理解も感得もできない感覚なんだろう。
♪ Only The Good Die Young - Katmandu
ご周知のように文芸本には単行本と文庫本という2つの主とした形態がある。
僕は以前は「気に入った作家や作品ならやっぱり単行本でしょ」という固定観念で以って、せっせと重くて固くて高価なハードカヴァーを買い揃えていたものだが、最近になってその感覚がちょっと変貌してきた。
価格やサイズや重量などの要素を除外した上で、「文庫本って結構いい、いや、文庫本の方がかえっていいんじゃない?」という気持ちが強くなってきたのだ。
書き下ろしにしろ連載ものにしろ、まとまった形で書籍として初めて世に出る単行本の場合、当たり前のことだけど制作者側が抱く種々の気合が随所に込められることが多くなり、すなわちそれは凝った段組みであったり美麗な表紙画であったり創造的な装丁であったりといった様式に現われる事例が少なくないように思われる。
それはそれでもちろん好ましくないことでもなんでもないし、そういった工夫も含めてその文芸作品の一部たりうる場合もあり、読者である僕も手間隙掛けた装丁やハッと目を惹く扉画に触れると「おお~」と口を開けて感嘆したりもしばしばする。
だけどそういった“中身”以外の諸々の要素は、時として純粋な鑑賞やイメージングを助ける代わりに邪魔をしてしまうことがあるということも、残念ながら皆無ではないと思う。
本にとって最も重要なものは言うまでもなく、本文。
作家によって紡がれた文章群こそが心臓であり、脳であり、目であり耳であり口であり手足である。
装丁や扉画や挿絵や文の組み方は服であり靴でしかありえない。
それらは確かに見た目上、その本に“個性”を与えるかもしれないが、ただひたすらその本の中身が持つ世界に浸りたい時、あるいはその“個性”が邪魔に感じられることも、なくはない。
その点文庫本は、そういった中身以外の装飾が単行本に比べると相対的に少ない。
もちろん各社各書表紙には凝っているだろうし、フォントや段組みなどで少しでも小説の持つ世界観を表現しようとしているのかもしれないが、単行本よりは圧倒的にその余地は狭い。
ものすごく極端で乱暴な言い方をしてしまえば、文庫本は皆同じ顔を持った画一的な書籍スタイル。
だからこそ、その作品を味わう時により純粋な感性で文章群の海を泳ぐことができるような気が僕はする。
パッと見の印象というものは、意外にいろんなところに影響を及ぼす。
そしてさらに大きな特典として、文庫版には巻末に解説が載っているということも挙げておかなければいけない。
外見上の装飾に惑わされることなくその中身を存分に味わいきった後に、その小説の書き手ではない客観的な視点を持った日本語のプロが書く解説を読むことができるなんてなんて幸せな!
皆川博子が書く恩田陸の作品の解説や、山口雅也が書く京極夏彦の作品の解説や、宮部みゆきが書く高野秀行の作品の解説を読むことができるなんて!
単行本が文庫化されるまでの数年は確かに考えようによっては長いが、値段が数分の1に落ちた上にこんな豪華なおまけがついているのだから相殺か。
でもやっぱり「どうしても単行本が欲しい!」という本はハードカヴァーを買うんだけどね…。
♪ Spirit - R. Kelly
遅ればせながら会社の後輩に「デスノート」というマンガを借りて読んでいたら、気が付けばAM5:30になっていた昨晩から今朝にかけて。
「ドラえもん」級なら単行本1冊10分ほどで読めるし、「ドラゴンボール」級なら20分ぐらいだと思うんだけど、「デスノート」というやつはコミックス1冊読むのに1時間近く掛かる!
紛れもなく「ゴルゴ13」級だ。
面白いけど、マンガ読んでて頭痛くなったっていうことにビックリした。
このマンガは「週刊少年ジャンプ」に載っていたんだが、ジャンプといえば小中学生あたりをメインターゲットに据えたマンガ雑誌。
近頃の小中学生はこんなに難しいマンガを読んでいるのだろうか?
これを読んで理解ができているのか?
恐ろしい。
♪ For Those About To Rock (We Salute You) - AC/DC
最近また今時分までついつい起きてしまうという愚行を繰り返しがちなまずい日々。
一通りの所業を終えた後は大体本を数時間読んでいてこんな刻限になってしまうんだけど、やっぱり剣豪ものの時代小説って面白いなあ、と再確認。
時代小説というと一般的に現代小説よりもその根底に流れる価値観や独特の通念といったものを理解することが小難しく感じられることが多いが、それを差っ引いても剣士ものの展開の素直さと分かりやすさはすこぶる爽快である(剣士ものでなくともたとえば宮部みゆきのような“時代小説の形をとったエンターテインメント小説”は例外だけど)。
池波正太郎ももちろん極上だし柴田錬三郎もいいけれど、藤澤周平も相当単純明快でただただ楽しい。
それで思い出したけど、以前テレビ化された「用心棒日月抄」の主人公、青江又八郎を小林稔侍が演じていたのは一体どんな了見だったのだろう?
無論池波の「剣客商売」の秋山小兵衛、大治郎父子が藤田まことと渡部篤郎だったことも私見ながら一向に解せぬ。
♪ 書きかけの歌 - 宮沢和史
最近、中島らもの「牢屋でやせるダイエット」を読んだんだが、この本に限らずジェフリー・アーチャーの「獄中記」といい、見沢知廉の「囚人狂時代」といい、沢井鯨の「プリズナー・イン・プノンペン」といい、どうして獄中体験記というものはかくも面白いのだろうか。
さらに言うなれば、「日本の公安警察」や「刑務官」や「警官は実弾を込め、撃鉄を起こした」 や「死刑囚 最後の晩餐」などといった書籍たちにも、似た種の興味を強く惹かれてしまう。
こういったカテゴリーの本たちは、たとえ少々文章がまずかろうが翻訳者のセンスが欠けていようが構成が下手クソだろうがオチも山場もなかろうが、そんなことなどまったく気にならずに読み進むことができてしまう。
そこには我々凡百の一般大衆がおいそれとは体験し得ない(また体験したくはない)、それでいてその実態を覗いてみたくて仕方がないといった類の、とかく隠匿されがちな真実や事実がたくさん詰まっているからに他ならないんだろう。
拘置所や刑務所での具体的な生活の描写、国家権力に身も心も拘禁されることに対する素直な思い、とかく黒いドラマが尾鰭をつけて一人歩きしがちな警察組織や公安組織などに身を置いていた人物の吐露などなど、理屈抜きで圧倒的なカリスマ性を備えた魅惑的なテーマの数々が、作り事ではない厳然たるリアリティをもって綴られているからに違いない。
でもたぶんこういった題材に本能的に喰いついてしまうのって、ほとんどが男なんだろうなあ。
女の人の大部分はあまりこんな世界には興味を覚えないような気がする。
実際にここのところ巷間を賑わしているライブドアに関する事件やそれにまつわる政治家のスキャンダル疑惑、マンション耐震偽装問題なんかにしたって、その裏に潜む黒幕とは、とか、誰々は自殺じゃなくて他殺なのだ、とか、ああいった事件が起きてしまう背景にはね、とかいった分析の真似事や、それがエスカレートした妄想じみているとさえ言える物語の想像(創造)を行っているのは決まって男性ばかりだし。
どうも何かにつけて政治的経済的社会的に意味を持たせて大事に仕立て上げたいっていうのは、男の脳ミソ構造特有の性癖のようだ。
一方、女の脳は一般的に言ってワイドショーに代表されるようなゴシップの域を出ない具体的かつ事細かな想像を巡らすことを好む、というのは言を俟たないことについては異論はないのではないだろうか。
これだから奥さま向けの番組作りは難しい、と強引に仕事につなげてみた。
♪ NYC Girl - Warrior Soul
椎名誠の「全日本食えば食える図鑑」(新潮社)を読んでいたら、『“台湾ラーメン”は台湾のラーメンではなく、名古屋で考案された食べ物である』ということが書いてあり、へー、そうなのか! と少し驚いた。
僕は名古屋出身なのだが、通っていた市内の高校の近くに確かに“台湾ラーメン”と掲げたラーメン店があり、それが好きでしばしば食べに行っていた先生なんかもいたような気がする。
あれ、中学だったかな…? まあいいや。
どっちにしろ僕は辛いものが苦手なので、台湾ラーメンには近寄ったことはなかったんだけど。
ああ、書き忘れたが“台湾ラーメン”はとても辛い。
唐辛子なのかコチュジャンなのかとにかく真っ赤っ赤で、いわゆる四川ラーメンみたいなカンジ。
そうなのか、名古屋生まれだったのか…。
♪ Painkiller - Judas Priest
端的に言うととにかく僕は本が好きである、といった旨の内容を少し前の本欄に書いたわけだが、中でも長編小説が好きである。
短編ももちろん優れた作品ならば読んでしまえばしまったで面白く読めるのだが、好んで読むのはもっぱら長編。
長編といっても、さらに言及するならば、書き下ろしに限る。
一概には言えないとしても、小説は長くなればなるほど枝葉分かれは増えていくし、つまり張られた伏線や設置された仕掛けなども増えていく傾向。
特に僕の好きなミステリーやそれに類する分野においては、そうなればなっていくほど、連載作品と書き下ろし作品を比較した場合、やはりどうしても前者、連載作品の方が辻褄を合わせることが難しくなっていき、小説全体を構築する物語の理屈が破綻する可能性も高まっていくように僕は思う。
誰とは言わないけれど、とある高名な作家の某長編小説を読んだ時、「なななんだこの駄文駄作は!」と腰を抜かしたことがあるんだけど、それは果たして新聞連載作品を単行本化したものだった。
ちなみに書き下ろし長編小説の体を為していた同作家の別作品は充分に面白かった。
毎日連載というとても限られた紙幅の中で、毎回それなりの山と谷を作りながらストーリーを組み上げていくという作業によって傑作が生まれる可能性というのは、やっぱりとんでもなく低いのだと思う。
♪ Time Is On Your Side - Earth, Wind & Fire
いくら遅く帰ってこようとも、寝不足で目が真っ赤に充血していようとも、脳と肉体が安息を欲していようとも、疲労とストレスで吐き気を催していようとも決してやめられぬもの、それは就寝前の読書。
たいてい朝起きる時は「本なんか読まずに早く寝たらよかった…」って後悔するんだけど、それでも読んでしまう病。
中毒とはよく言ったものだ。
どうにかならんものでしょうか?
さあ、あと少しで読み終わるアレでも読みきってから寝るか…。
♪ Savoy - Jeff Beck