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2006年11月 6日(月)

僭越ながら、プロフェッショナルってそういうものじゃないの

仕事終わりの夕刻、妻と待ち合わせて映画「父親たちの星条旗」を観に行った。

最初の30分ぐらいは各シーンの意味がよく分からなくて人物も覚え切れなくて、俺はバカなんじゃないかと思わせてくれるような映画だったけど、中盤以降、全体像をつかむことができるようになり始めてからは充分に引き込まれた。
それほど特殊ではない、どちらかというと戦争ものとしてはありきたりな部類に入るストーリーとテーマだけど、何しろ実話がベース。
徹底的に重く凄惨な映像の連続と相まって、等身大の人間の息遣いがよく伝わってきた。
来月公開の対作、「硫黄島からの手紙」と併せて初めてクリント・イーストウッドの思惑の全貌は理解できるのだろうか?
主題とはあまり関係ないが、ほんの60年前はこれほどまでに救いようのない殺し合いを国家ぐるみでしていた敵国・USAと日本が今日のようなリレーションシップを築いていることに、少し違和感を覚えた2時間あまりでもあった。
戦争って、国際法って、何だ?

映画の合間の時刻にフラリと旅行代理店に立ち寄って、取れるかもしれない年始休みを想定して胸算用。
そこで、中米にあるベリーズという国に行くツアーを扱っているか、という旨訊いてみたのだが、従業員は「???」という顔をしたので、諦めた。
よっぽど特殊な地域の名を挙げて訊いたのならばともかく、世界遺産も有する一個の国家の名前を知らぬか、旅行代理店の海外旅行受付係が。

前にも書店にて、ある直木賞受賞作品の名を出して店員に尋ねてみたところ、「???」という反応をされたことがあるのだが、一体彼女ら、彼らのプロフェッショナルとしての矜持とは何なのだろう?
自戒も込めて。
とにかくJTB東梅田店の方はもうちょっとしっかり勉強してください。


♪ Let's get it on - Roni Size & Reprazent


コメント

父親達の星条旗の試写会のバイトやったから、私もチラっと見ました!!!
すっごくリアルですっごく衝撃的だったので、最後まで見れる自信はなくバイトだけして帰って来ました。
虫けらのように人が殺されて、殺された人にも人生があるのに><って思ったら、戦争モノの映画は怖くて見れません。。。
現実にあったことなのだから受け止めなければと思うのですが…

とても耳の痛いお話で、鋭意精進致します!としか言いようがありません。
こちらの言い分もあるにはありますが、あくまで「こちらの都合」の話になってしまいますのでここには書きませんが。
専門知識を必要する接客業って難しいですね。

>ひか梨
数ある戦争ものの中でも、近年では「フルメタルジャケット」を髣髴とさせる凄惨さでした。
本当にベタですが、戦争というものは、我々に終わりのない問いを発し続けます。

>人見
もちろん全員の店員さんではないでしょう、多くの人はちゃんとプロとしての知識を身につけていると思います。
でも、毎月出る新刊を全部覚えててとはもちろん言わないけれども、直木賞受賞作はとても専門知識と呼べる代物ではなく、基礎知識として知っててちょうだい! と思っちゃいました。
以下再現。
店「え、“のちの”、ですか? “続”ですよね」
私「いや、“うしろ”と書いて“のちの”、『後巷説百物語』です」

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