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2006年8月31日(木)

嗚呼、もう朝だ

パワメジャは、会社員を廃人へと蝕む劇薬であり、しばしばデータが消える古いメモリーカードは、積み重ねた作業を水泡に帰する賽の河原である。


♪ Again - Alice In Chains


2006年8月28日(月)

実のある東京1泊2日

昨日の日曜は東京出張の仕事。
仕事といってもちょっと風変わっていて、僕らの制作している番組を観てもらった視聴者モニターにお集まりいただき、あーだこーだと意見を交わす座談会を開催、その様子を別室にて拝聴するというイヴェント。
番組というものは自動車メーカーにとっての車、家電メーカーにとってのテレビと同じようなもので、つまりはテレビ局が作り、販売する商品。
その商品の具合といったものに対する使用者(視聴者)の反応は、通常視聴率という形でしか我々に伝わってくることはないので、こうして市井の生の声が聞けるという機会は本当にありがたく、いろいろと参考になった。

たいていは東京に来ても日帰りなのだが、この日は泊まると決めており、夜、jijiさんとあまねさんのS夫妻と待ち合わせ、夕食を共にする。
SNSで見知ったこのお二人とはこのたびが初対面なのだが、特にすでにweb上で知り合って1年を越えようかというjijiさんは、かねてより邂逅を果たしたいと僕が切に願っていた人物。
人となりや顔や声や匂いをまったく知らぬのに、書いたものだけに触れてその個性に興味を抱ける人というものは数少ない。
jijiさんはそんな稀少な御仁であった、僕にとって。

表参道駅で待ち合わせたが、まったく無理せず和服を着こなして佇んでいた2人はすぐに分かった。

彼らがセッティングしてくれたのは、青山にある「我や(GAYA)」という雰囲気の良いマクロビオティックなお店。
S夫妻が結婚式の2次会に利用した会場だそう。

まるっきり鶏の唐揚げにしか感じられない、もどき料理を超越した大豆の唐揚げや、タコのぶつ切り、地鶏にサラダに玄米に味噌汁も全部素晴らしく美味く、そしてヘルシーだったが、それ以上にやはり貴重で楽しい時間だった、S夫妻とこうして食事をともにすることは。

仕事、生きもの、旅、音楽、生活にまつわることなど、いろいろなお話をさせてもらったが、漠然と思い描いたよりも朗らかで外交的な空気を感じたjijiさんは、しかしやっぱり一般市民の皮を一枚破ると、そんじょそこらではちょっとお目に掛かれないであろう確固たる個がそびえ立っているのであろう前提を存分に思い知らせてくれる興味深い人物であった。
勝手な推測で申し訳ないのだが、古い言葉を使うならソウルメイトとでもいうべき、妻であり性別を超えた最大の理解者であろうあまねさんと出遭うことによって、jijiさんのパーソナリティーの核は変わらずとも、随所で様々な化学反応による変化が生じたのではないだろうか?
本当に何の根拠も許可もないんだけど、ボーっとそんなことが感じられたのであった。

途中jijiさんは、荒川修作氏の「間にこそ生命が宿っている」という主旨の言葉を引かれていたが、奇しくもそれが真に迫っていた昨日の晩。

生命は1個のそれだけは存在しえない。
いや、存在することだけならできるかもしれないが、他者がおらずすなわち自らの相対的位置も分からず、そこに右も左も上も下も中心も傍もないのであれば、その生命を定義付けるものなどないに等しい。
他人など関係ない、としばしば浮世に倦み疲れた人は口にし、当の僕もそんな気分に浸かる時もあるが、他人がいるから自分がいる意味がある。
他人がいてこそ自分が何者なのかを考えることができる。
それこそがすなわち、間にこそ生命が宿るということじゃないだろうか、などと独り電車の中でぼんやりと考えていた。

また近い未来にお二人に会わなければ、と素直に思った。
先方もそれに近い感覚をお持ちであればいいのだが…、それだけが気掛かりだ。

築地の東京新阪急ホテル泊。


明けて今日は、昼から台場に赴き、あの「北斗の拳 英雄伝 台場の章」へ。
開催は今月末まで、20年来の北斗フリークとしては行かずしてどうして死ねようか、と思っていたのだが、機会を作ることができて本当によかった。
嗚呼、我が青春の紛れもなく一部を形作った「北斗の拳」よ!

ゆりかもめを降りると、フジテレビ周辺は「お台場冒険王」で家族連れを中心にかなりの賑わい。
その人波に逆らうように歩を進めると、片隅にひっそりと“北斗”と書かれた白いテント状の建物があった。

「北斗の拳 英雄伝 台場の章」会場外観

ぬおお、これか、思ったより小さいな。
目測、15m×30mといったところだろうか、このテント。
入場券はちょっと迷ったが、やはりここは主人公だろうと“ケンシロウ券”を購入して入場。

入り口を入ると、フィギュアの原型と原画がまずあり、そこを抜けると等身大のケンシロウ、ユリア、シュウの模型があった。
シュウはあの聖帝十字稜の頂を背に乗せて一歩一歩登っていくシーン。
おお…。

頂を背に聖帝十字稜を登るシュウ

そしてその先、建物内部の開けたところに、コミックバンチなどでも話題の等身大ラオウon黒王号のド迫力フィギュアが鎮座していた。
そして僕も北斗剛掌波をくらった気になってみた。

話題の等身大ラオウ&黒王号

周辺にはダーツ、ザコから逃げるミスミじいさんゲーム、輪投げなどなど、数種類の体感遊戯もあった。
体感遊戯というには甚だ押しに欠けるゲーム群ではあるが、そこは北斗の名を冠しているだけで許せてしまうのだな。
あべしコインを買って僕もダーツと輪投げはやってみて、輪投げでは見事マミヤのヨーヨーをゲットしたわけだが、いかんせん最大の問題は、恥ずかしい、これ。
中でも上記の2遊戯をプレイした主たる理由は、比較的恥ずかしくないものだったからなのだが、1人でやるのはこれが限界だ。
せめて一緒に楽しめる強敵がいればまた様子は違ったのだろうが…。
それはまあ仕方あるまい。

体感ゲームの数々

一通り見た後、3Dシアターにて上映している短いアニメーションを観る。
3Dメガネを掛けて観るのだが、おお、これは予想以上の出来栄えではないか!
玄田哲章のラオウも、内海賢二氏と比べるのはさすがに酷だが、キリっとした二枚目ラオウを巧く演じていたと思う。

ショップコーナーにも足を踏み入れ、やっぱりこれは買わなきゃいかんでしょう的な感のある「ミスミじいさんの種モミ」と、北斗断骨筋でやられるザコが表面に描かれたアルミのカードケースを購入。
ふふふ、これを名刺入れにしよう。

これが「ミスミじいさんの種モミ」の中身だ

実は本日は、15時よりこの会場にて原哲夫御大と角田信朗氏の対談があるのだが、12時過ぎに入場し、すべて堪能しつくしたこの時点でまだ13時。
ぬおお、聞きたいのはやまやまだが、再入場も不可だし、この狭い会場内であと2時間1人で待つのは不可能だ…!
涙を呑んで退場、帰りの飛行機の便を早めて一路大阪へ。

伊丹空港からは家に帰らずエアポートリムジンバスに乗って大阪 梅田方面へ向かった。
昨日から名古屋在住の義母がうちに遊びに来ており、現在妻とともにこの界隈で買い物中とのこと。
大阪駅で無事に2人と落ち合うことができ、名古屋に帰る義母を見送ることができた。

それから妻と2人でDIESELに行き、僕が前から欲しかった靴と、秋用に長袖Tシャツを2枚買った。
半ば衝動買い。

DIESELで購入したシューズとロングTシャツ

晩飯はうちの近所のうどん店「木村」で夏カレーうどん。
抜群に美味い。


♪ Thieves - Ministry


2006年8月27日(日)

ボイブンバもバスケットボールもすげー

昨晩の「世界ふしぎ発見!」で、アマゾンに浮かぶ街 パリンチンスで毎年行われる「ボイブンバ」という祭りの映像を初めて観たが、想像を絶するスケールと精度に驚き、興奮した!
多少の偏見も混ざっているかもしれないが、総じて南米の人々、ひいては社会というものは僕らが日常暮らしているそれよりは明らかにルーズであり、アバウトであり、つまりはいいかげんである。
そんな固定観念を雲散霧消してくれる、すさまじい出来の数々の山車!
恐ろしく腕の立つたくさんの職人がそれらの製作に携わっているはずだが、精巧さ、ダイナミックさ、とにかくその迫力はただただ圧倒的。
技術面だけじゃなくて、あれだけの山車や装置、装飾を作り、また祭りそのものを運営進行するためにはかなりの額の費用も掛かるはずだが、ボイブンバには大手のスポンサーでもついているのだろうか?
ブラジルであれだけのイヴェントを執り行う、その金の出所も非常に気になった。
とにかくこれは死ぬまでに一度生で拝まなければ!!! と強く思った次第。

「2006 FIBA バスケットボール世界選手権」は決勝トーナメントに突入、僕が先週観てきたグループDのイタリアとスロヴェニアはそれぞれ、リトアニアとトルコに敗退してしまった。
しかしこのあたりの国々は非常に力が拮抗しているので、観ていてとても面白い、世界レヴェルのゲームだった。

グループリーグの最終戦でほぼダブルスコアでスペインに惨敗して予選敗退した日本だが(ちなみに今回で15回目となるこの大会、開催国が決勝Tに進めなかったのは史上初めて…)、JABBAの偉い人たちがまたのんきにまるで他人事のように「田臥がいれば勝てた」だとか「ジェリコは解任だ」だとかいろいろと言ったらしいという報道を見てゲンナリ…。
元を糺せばあなた方の不手際が今の状況を作り出しているのに…。
スーパーリーグ vs bjリーグの問題もあるし、日本バスケ暗黒時代は続く…。

今日は久々に日曜仕事の東京出張、約5時間後には新幹線に乗っている予定なのだが…、大丈夫だろうか?


♪ Is It My Body - Alice Cooper


2006年8月24日(木)

こりゃ眠れぬわ

いよいよグループゲームラウンドも終盤に入ってきた「2006 FIBA バスケットボール世界選手権」だが、決勝トーナメント進出を賭けてニュージーランド戦に臨んだ日本、いやー、ホントにビックリするぐらい惜しかった!
正直、明らかに格上のNZ相手に最後の最後までリードしていたのを引っくり返されての負けだけに、1バスケファンとしてショックは大きい…。
勝ちを意識し過ぎたのか、第4クォーターは明らかにおかしかった。
いみじくも、ジェリコ・パヴリセヴィッチ ヘッドコーチが皮肉たっぷりで振り返った、「あそこから負けることは芸術だ」という敗戦の弁が頭に残る…。
ドイツ相手だろうが、NZだろうが、健闘しても負けは負け。
アンゴラに大敗したことを今さら悔いても仕方ない。

今回の日本代表チーム編成においては、主にJABBAのお偉方のバカさかげんによって引き起こされた様々な障害のため、並々ならぬ諸問題がいろいろとあったわけだが、そんな苦しい台所事情で作られたJAPAN、本当によく頑張っていると思う。
誠に失礼な物言いながら、自国開催だから予選免除で出場できたわけであって、通常通りブロック予選に参加していたら本大会の土俵に立つことは甚だ困難だったに違いない。

スティールからファストブレイクに転じる五十嵐の速さには心底驚かされたし、最年長 折茂の決定力、網野、そして竹内兄弟の可能性、柏木の強さ、桜井の度胸、そしてヴェテラン古田の泣き顔などなど素晴らしいトピックも見せてくれている。
決勝T進出は相当厳しくなってしまったが、最後、強いスペインにもドーンとぶつかってほしい。

アメリカは4戦終了して全勝、グループ1位通過を順当に決めたが、イタリア相手に苦戦、初めて得点が100点を切った。
大丈夫か?
イタリアのマルコ・ベリネッリはすごいな、ホント。
エマニュエル・ジノビリがあれだけの地位を確保しているのだから、NBAのベンチに入っていてもまったくおかしくないプレイヤーだ、たぶん。

昨日最大のサプライズは、レバノンがフランスに勝ったゲーム!
ただでさえ国内事情によって出場すら危ぶまれていたレバノンが、トニー・パーカー不在とはいえあのフランスを破るとは!
ただただ驚嘆。
サッカーで言うなら日本が南米やヨーロッパの強豪に勝つようなもんじゃないかな。
しかもバスケはサッカーと違って総得点が多いからアップセットは起きにくいのに。

アジアの雄 中国も昨日セネガル相手に初勝利を挙げたが、グループラウンド突破は厳しいか…?
一昨日、オーヴァータイムの末に負けたプエルトリコ戦が本当に惜しかった。
しかし同じアジア人として、プエルトリコ相手にあそこまで戦ってくれたのは気持ちがよかったが。

スペイン、ドイツ、トルコ、アルゼンチン、ギリシャといった強国たち、そして威信を賭けて極東に渡ってきたであろうUSAが出揃う決勝トーナメント、今から楽しみでならぬ!


♪ Vivrant Thing - Q-Tip


2006年8月22日(火)

札幌1泊バスケ観戦小旅行記

一昨日から昨日にかけて札幌へ1人旅に行ってきた。
目的は前エントリーにもある通り、現在開催中の「FIBA バスケットボール世界選手権」のグループゲームラウンド グループDを観戦すること。

神戸空港12:05発のANAに乗って新千歳空港へ降り、JRで札幌駅へ。
そこでジンギスカン弁当で遅めの昼食。
駅構内のそこかしこでものすごい人だかりができているので何事かと思いきや、高校野球決勝戦 駒大苫小牧vs早稲田実業が行われている最中。
なるほど。

16時少し前、会場の「きたえーる」に到着した。
飛行機の時間の都合上、第1試合のプエルトリコvsセネガルは観れなかったが、第2試合のスロヴェニアvsイタリアのティップオフは16:30なので充分間に合った。

会場となった「きたえーる」 コートを見るとやっぱりテンションが上がる

余談ながら札幌駅からの地下鉄の同じ車両に、スロヴェニア人の応援団と乗り合わせた。
選手ではないのにやつらの平均身長は目測185cm。
さすがだ。

席はなんとなんと最前列なのですぐ目の前で代表選手たちが練習している。
これは試合開始30分前といえども席を離れるわけにはいかんな。
国民性の違いなのか、それとも単に僕の気のせいか、イタリアの選手の方が練習では手を抜いているように見えた。
観客はと見れば対照的に、スロヴェニアの応援団の方が陽気で騒がしいじゃないか。
人数も確かにイタリアよりも多かったが、ちょっと意外。

そうこうしているうちにアナウンスが聞こえ、いよいよスロヴェニアvsイタリアが始まった。
世界ランクはイタリアの方が上だが、個人的には、ラドスラフ・ネステロヴィッチ、ボスジャン・ナックバー、プリモ・ブレゼッチ、ベノ・ウドリーという4人のNBAプレイヤーを擁するスロヴェニアの方が強いのではないかと予測。
旧東欧チームの常で、ビッグマンも多くインサイドでもイタリアを圧倒しそうな気がするが...。

果たして試合が始まってみると、第1クォーターはスロヴェニアが大量リード。
国際ルールならではの密集したタイトなディフェンスの中、さすがの最前列、飛び散る汗も見えれば体がぶつかり合う音も聞こえる。
すげー!
特にスロヴェニアのディフェンスが面白いぐらいに機能しており、イタリアは全然中に入れない。
時間がなくなって苦し紛れに無理な体勢からアウトサイドを撃ってミス、のパターン。
対してスロヴェニアはネステロヴィッチ、ナックバー、ブレゼッチが前評判通りの活躍でコンスタントにスタッツを積み重ねている。
こりゃこのままスロヴェニアの楽勝か...?

ところがところが、後半に入ってから流れが変わる。
スロヴェニアのリズムが攻守ともにおかしい。
前半のリードで勝ちを意識した?
あるいは陽気なイタリア人が死に物狂いになった?
イタリアのショットの精度が抜群に上がり、特にガードのマルコ・ベリネッリ、ファビオ・ディ・ベッラ、ジャンルカ・バジーレが目立つ。
とりわけベリネッリの超人的な活躍はすごかった。
彼は現在イタリアの国内リーグでプレイしているみたいだが、まだ20歳、NBA入りの可能性も充分あるんじゃないか?

最後の最後までもつれた好ゲームは、結局イタリアが80-76の僅差で勝利!
いやー、面白い試合だった!
紛れもなく世界の戦いだ。

この後はいよいよアメリカvs中国。
観客も増えてきたし、練習の時から大いに盛り上がる。

席は最前列、アメリカチームが目の前で練習している

ドウェイン・ウェイドが、レブロン・ジェイムズが目の前でシューティングをしているこの世のものとは思えぬ光景に恍惚。
アップでダンクやアリウープを繰り出すたびに大きな歓声が上がる。
USAの選手たちもそれを楽しんでいるようで、リラックスしているカンジ。
しかしいかにも好調そうなカーメロ・アンソニーやシェーン・バティエ、ウェイドと違い、レブロンはちょっとシューティングの精度も低く、ハンドリングも不調みたいだ...。
ちなみに観ていたらルディ・トムジャノヴィッチが目の前を通ったのでビックリした。
アシスタントコーチにも入っていなかったが、何かのスタッフとして帯同しているようだ。

対する中国チームにも、個人的には大いに興奮した。
ワン・ジジとモ・ケはイタリアvsスロヴェニア戦の終盤にスタンドに姿を現していたし。
また、次にNBAプレイヤーになる中国人、と僕が勝手に思っている、スピードとテクニックに溢れた18歳のビッグマンであるイ・ジャンリャンを観るのも非常に楽しみ。
もちろん誰よりも忘れてはいけない、ヤオ・ミンも健在、229cmの体はやっぱりありえないや!
ケガで出場が危ぶまれていた時期もあったが、とにかく出られてよかった。

19:30、USAvs中国が始まった。
最初からアメリカがとばす。
確かに中国はアジアでは比類なきチャンピオンチームだが、それなのに、こと身体能力だけをとってもやはり目に見えて違う、アメリカは。
また、普段NBAでプレイしている選手にとっては国際ルールのスリーポイントラインはスリーポイントラインではなく、決してNBAではスリーポイントシューターではないアントワン・ジェイミソンやバティエやメロがポコポコとスリーを決める。
特にメロは開始早々から早いペースで得点を重ねている。
もちろん攻撃のみならずディフェンスもしっかり機能しており、このあたりはカレッジ・バスケットボールを知り尽くしているコーチK、マイク・シャシェフスキーの手腕のなせる業か。
チーム編成のバランスがいいということもあるだろう。
スターを12人集めるのではなく、数人のスーパースタープレイヤーと、多くのロールプレイヤーを集めたことは大成功だったと思う。
NBAのシーズン中は並以上のディフェンダーではないメロも頑張ってDしていた。
レブロンは練習時に感じた心配が的中し、シュートタッチが悪くイマイチ調子が上がらない。
また、ちょっとした驚きだったのはスターターを務めたドワイト・ハワードがセンターとして見事に働いていたこと。
NBAに入った当初は線が若干細かったが、たくましく成長している。
ビッグマンの少ない今回のUSAチームにおいては重要なインサイドプレイヤーとなるだろう。

アメリカの大量リードで折り返した後半、なめたのか油断したのか、中国が一気に差を詰め始めた。
ヤオ、イ、ジジはもちろんのこと、7番のワン・シペン、5番のリュー・ウェイ、そして4番のチェン・ジャンハあたりが素晴らしい活躍を見せる。
特に印象に残ったのがシペンの得点力とチェンの速さ。
185cmのガード、チェンはデータを見るとなんとまだ17歳!
こりゃすごい。
彼もまたNBAのスカウトのチェック網に掛かったことは間違いないだろう。
よくよく見ると中国は20歳前後の若い代表選手が多い。
個人個人のプレイ、チームプレイともに、やっぱり悔しいんだけど日本を明らかに超越しているんだな、さすがアジアの雄。
イもダンクを4~5本決めていたし、パワー不足は否めないがとてもよくやっていたと思う。
212cmであれだけ動けるアジア人はいないぞ。

ところがそんなアジアチャンプが猛追したところで、追いすがれないのが今回のUSAチームの強さ。
差を詰められた、といってもまだ約20点差がある段階で、アメリカは驚異のオールコートプレスを掛けてきた。
カーク・ハインリックが、ウェイドが、クリス・ポールがフルコートに渡って圧力を掛けている。
たまらずターンオーヴァーを連発してしまう中国を誰が責められようか。
繰り返すけど本当に今回のUSA代表の本気ディフェンスはすごい。
攻撃も無論破壊力抜群で、ファストブレイクではレブロン、ウェイドがダンクを連発。
またハインリックやポールのガード陣も観客が何を観たいのか心得たもので、ファストブレイクではちゃんとフィニッシュにつながるパスをウェイドかレブロンに送る。
ちなみにレブロンとウェイドはSGの裏表としてこの試合は起用されていた。
2人が同時にコートに立つことはたぶんなかったはずだが、ウェイドが引っ込んでもレブロンが出てくるという、対戦相手からしたら悪夢のようなローテーションが実現していたのだった。
ダンクに跳んだハワードに対してブロックにいったイ、確かにボールをヒットしたはずなのにそんなことなどお構いなしにリムに叩き込まれ、おまけにファウルまでとられてしまい、放心したように首をかしげていた姿が印象的だった。

今回の大会は、ただ「勝つ」のではなくて、「圧倒的に勝つ」ことを目標に掲げているのだなアメリカは、ということがひしひしと感じられた。

若い中国も、ヤオとイのブロックなど、ディフェンスも頑張ったが、ヤオは無念のファウルドアウト。
判定には相当怒っていたけど...。
高さでは中国も充分対応していた、というかインサイドプレイヤーの身長はむしろ上回っていたぐらいだが、フィジカルで圧倒されたといっていいだろう。

残り7分30秒の時点でアメリカはすでに100点オーヴァー、いやあ、これまたいい試合を観せてもらった!
デューク大での教え子、バティエらにこれ以上ないといった最高の役割をキッチリプレイさせるコーチKのもと、Dにも本気で取り組むUSAの気合を見た。
こりゃ決勝は間違いないんじゃないかな?

興奮状態のまま超満員の地下鉄に乗ってきたえーるを後にし、豊水すすきのという駅で降りて徒歩でホテルを目指す。
途中、10人ほどの行列を作っているラーメン店、「ラーメンの寶龍 総本店」という有名店の前を通り掛かって、せっかくだし1杯喰って帰るかと並んでみた。
結果的にこの判断が直後の幸運につながったわけだが、メニューなど見ながらボーっと路上に並んでいたら、なにやら向こうからデカい外人4人組が歩いてこちらにやってくる。
お、お、お! これはひょっとしてスロヴェニア代表のラショ・ネステロヴィッチ他ご一行ではないのか!
これはまさに千載一遇の機会、すかさず話し掛け、首尾よく一緒に写真を撮ってもらったのだ!

ススキノの路上でネステロヴィッチ他と遭遇!

ネステロヴィッチはすでにNBAで8シーズンを過ごしているスロヴェニアの中心プレイヤー。
彼の顔と名前はバッチリ知っていたので声を掛けることができたが、さすがに他の3人のプレイヤーは分からなかった。
後で調べたところ、マルコ・ミリッチ、サショ・オズボルト、ゴラン・ドラジッチというプレイヤーだったようだ、たぶん。
いやー、しかしNBAプレイヤーと街で遭遇、写真まで撮れてしまうとはなんとラッキーな!
ちなみにラショ他の皆さんは、試合に惜敗した夜だというのに親切に対応してくれた。
ナショナルチームの選手なのに、交代でカメラのシャッターまで押してくれて!
ええやつらや!

幸せな気分で入った「ラーメンの寶龍」、ちょっと濃い目の味噌ラーメンは確かに美味かったかもしれんが、なんにしろ待たせ過ぎて呆れた!
席に座るまで並ぶのは仕方ないから納得するが、席に座ってからラーメンが出てくるまで50分!
こんなラーメン屋は初めてだ。

宿泊は「札幌エクセルホテル東急」。


翌21日。
この日はSNSで知り合った札幌在住のお友達、ヒ~さんが遊んでくれることになっているのだ。
10:15に札幌パークホテルというところで待ち合わせ、定刻に問題なく対面を済ませる。
いやあどうもどうも。

まずはお茶を飲みつつ話をしていたのだが、隣のテーブルに座っていたのは明らかにバスケットボール イタリアチームの関係者たち。
彼らの帰り際、目が合ったので何気なく会場のきたえーるで買ったグッズなどを見せながら「昨日ゲーム観たよ。ベリネッリはすごかったね!」などと話し掛けてみたらビンゴで、なんとスタッフの1人が青いイタリアチームのTシャツを僕とヒ~さんの分、2枚くれた!
いやー、またもラッキー、話し掛けてみるもんだなあ。

午前中は中島公園というところを案内してもらい、その中にある「豊平館」という文明開化の匂いがする建物にも入ってみた。
地下鉄に乗り、昼飯はヒ~さんオススメの超美味い回転寿司店(といってもヒ~さんもこの店舗は初めてとのこと)、札幌駅にある「花まる」という有名店へ。
ぬおお、すごい、11:30に着いたのにもう大行列だ!

11:30なのに大行列の「花まる」

観光客も、地元のおばさんも、1人できているおっさんも、外人2人組も並んでいる。
これは楽しみではないか。
ほどなくして席に着き喰い始めたが、噂に違わずすごいんじゃないの!
ネタの質、これに尽きる。
生さんま、ほや、サーモン、いくら、かにみそ、うに、はまちなどなどが忘れられぬ。
大阪でこれを食べようと思えば3倍、払わなければならないだろう。
外人も器用に箸を使いつつ、ガリも喰いつつ、メニューを読みながら「スイマセン、コノ、ウニ、クダサイ」、と頼んでいる。
日本在住か?

昼食後、隣接するJRタワー展望室へ。
好天の札幌市街を眺めながら、ヒ~さんとスポーツの話題、仕事の話、カメやヘビの話などなど語らう。
思っていた通り知的な人で、共通の話題も多く楽しい会話だ。
けどちょっと秘密主義だ、この人は(笑)。

このあと、ヨドバシカメラに入ってヒ~さんがキーボードを買ったり、近くの「赤れんが庁舎」を見学したりしつつ時は過ぎ、16時前、札幌駅で別れる。
いやー、本当に貴重な時間を割いて遊んでいただいてありがとうございました!
またまた。

新千歳空港でお土産を買い、17:30発のJALで伊丹へ。
満員だったのでクラスJに乗ってみた。
お菓子が美味かった。

伊丹空港で迎えに来てくれていた妻と合流、空港の中で夕飯食べて帰る。
リムジンバス乗り場で仕事仲間のMさん一家に会ってビックリ。
家族で沖縄旅行行かれていたそうで!

まったく関係ないが、激戦という言葉を超えた死闘だった高校野球 決勝戦、老婆心ながら斎藤くんや田中くんがもし将来プロ入りするとして、この連戦連投が彼らのキャリアに悪影響を及ぼさないようにと、切にそればかりが思われる。


♪ Cuckoo - Curve


2006年8月20日(日)

札幌行ってくるで

連日激戦が続き、近年稀な盛り上がりを見せている夏の甲子園 高校野球も熱いが、それよりも何よりも、ついにFIBA バスケットボール世界選手権が幕を開けた。
2002年のサッカー ワールドカップの時も「我々が生きているうちにはもう2度とない自国開催!」と言われたが、今回だってそうだ。
日付変わって今日は札幌へ、そして再来週は決勝を観にさいたまへ行ってくるのだ!

日本チームの初戦、ドイツ戦はあいにく仕事中だったので少ししか中身は観れていないが、今やヨーロッパどころか世界最高レヴェルのプレイヤーの1人であるダーク・ノヴィツキー擁するドイツ相手に11点差での敗北は、正直言って大健闘だと思う。
第1クォーターから五十嵐が飛ばして随所でスーパープレイを見せていたし、柏木もさすがの身体能力を感じさせた。
しかしNBAのコートでも抜群の支配力を発揮するノヴィツキー、ドイツ人と日本人だけのプレイヤーの中に混じるとやっぱり、違うステージから1人だけ来てるよ、と思わせるね…。

札幌のUSAも順当に白星スタートはしたけど、点差だけ見ると安穏とはしていられないカンジ?
思えば2004年のアテネ五輪でもUSAに完勝していたプエルトリコだけど、1992年のバルセロナを知るものからするとやはり隔世の感が…。
でも今回のチームUSAは親善試合を見る限り、何だかちゃんと、少なくとも近年の“ドリームチーム”よりは抜群に、チームとして機能しているようなので、足をすくわれる可能性は低いんじゃないかな?

前回大会の覇者(旧ユーゴスラヴィアとして) セルビア・モンテネグロはナイジェリアに負け、レバノンはヴェネズエラ相手に、そしてオーストラリアはブラジル相手に星を挙げたというようなことがあった初日。
楽しみだ。


♪ In Trance - Space Age Playboys


2006年8月16日(水)

飛騨牛喰って目が疲れて

昨日、義弟の里である飛騨高山に帰省中の妹夫妻より、クール宅急便で肉が届けられた!
地元の「丸明」という名店の飛騨牛で、サシのたっぷり入ったステーキ用の素晴らしい肉だ!

ステーキ用霜降り飛騨牛

なので頑張って早めに仕事を切り上げ急ぎ帰宅、妻ともども存分に味わった。
外ならともかく、家でこんなに柔らかいステーキを喰うなどそうあることではない。
おかげで体脂肪率はアップしたけど、どうもありがとう!

夕食後、性懲りもなくPS2の「実況パワフルメジャーリーグ」をやってたんだけど、データをロード中にいきなり「データが壊れています」というメッセージが画面に出て、「!?!?!?」とうろたえていたら、なんと「サクセス」モードで作ったばかりの選手が1名消えていた!
ぬおお、苦節3時間が水の泡!
荒れるよこりゃ。

あまりに納得がいかないので風呂入る予定だったけど飛ばしてもう一度やり直した。
…2時間30分後。
またもや体力と引き換えに、消えた選手よりさらに強い選手を作ることができたので何とか溜飲は下がったが、再度こんなことがあるかと怯えるのは非常に恐ろしいな…。
初代ファミコン、ドラクエ2の復活の呪文間違い、あるいはドラクエ3の「ぼうけんのしょがきえてしまいました」の悪夢再びか?
考えてみればPS2用のメモリーカードも1種のフラッシュメモリであるから、ハードが世に出た時期早々に入手していたそのカード、寿命が怪しくなっているのも仕方ないのかもしれんな…。
可及的速やかに新しいメモリーカードを購入せねば。


♪ Fish Bowl Man - King's X


2006年8月14日(月)

ダラダラして美味いもん喰うってのも最高の休日の過ごし方の一つ?

午後からカメを散歩させながら水槽の水換えと掃除。
総員異状なし。

夜、近所の蕎麦会席の店、「馳走侘助」へ妻と食事に。
今日食べたのは、夏野菜と鱧の落とし 冷やし鉢、ゴーヤのおかか和え(ゴーヤはワタを多めに残して苦味強調、そして和えられている鰹節が、今まさに削りました、ってカンジの超上質もの)、冷製 蛸の柔らか煮(付け合わせの大根にも蛸と出汁の風味が存分に染みている絶品)、そして辛み大根の蕎麦と、松茸の炊き込みご飯。
多少お値段は張るものの、蕎麦のみならず和食全般として考えても、ここ以上のものはそうそう食べられないような気がする。
たぶんこの店の料理人のこだわりたるや、並大抵ものではないのだろう。
満腹で、至福。


♪ All Of One - Curve


2006年8月13日(日)

「あわれ彼女は娼婦」観劇

OBPにある「シアターBRAVA!」へ、芝居「あわれ彼女は娼婦」の千秋楽公演を観に妻と行った。
主演 三上博史、深津絵里。
共演に谷原章介、瑳川哲朗、鍛冶直人ら。
演出 蜷川幸雄。

期待を裏切らぬレヴェルの高い演劇に、概ね大満足。
物語序盤の三上博史と深津絵里による互いの愛の告白のシーン、第2幕開けてまもなくの深津絵里と谷原章介の鬼気迫る諍いのシーン、そして悲劇を終末へ導く凄惨なクライマックスにただただ圧倒された。
15分間の休憩を挟んで、都合2時間40分ほどは賞味演っていたと思うが、この濃密な話を描ききるのにはそれほどは必要だったろう。
長尺モノドンとこい。
上演後のカーテンコールの時も、主演の2人は役からまったく抜け切っていないようで、ニコニコと愛想を振りまいている周囲の役者たちから完全に浮遊していたぞ…。
浮世離れして狂気に憑かれた男を演じさせたらやっぱり超一流だ、三上博史。
また、確か舞台出身ではないと思うが、谷原章介の、舞台一筋の俳優をも凌駕する堂々たる演技と発声、そしてカリスマ性に目を瞠った。
深津絵里も然り。
蜷川演出に外れなし。

シアターーBRAVA! 「あわれ彼女は娼婦」公式パンフレットより

観劇後、同じくOBP内にあるスープカレーの店、「心」でちょっと早めの夕食を食べて帰る。
期間限定、「大麦豚と揚げナスのスープカレー」にモッツァレラチーズをトッピングして食べたけど、すこぶる美味かった。

そして先程は、「情熱大陸」で水中写真家 鍵井靖章氏が巨大ホオジロザメの接写に挑む様を視聴し、我がことのように興奮した。


♪ コシカ - 宮沢和史


2006年8月12日(土)

故障中

「ニッポン!チャ×3」で山本三兄弟のVTRを観て不覚にも心動いた、疲弊する土曜の夜。

原因は仕事その他の事由(アレね)による寝不足と疲労のため、とはっきり分かってはいるのだが、ものすごく体調が悪い。
歯茎が腫れ、奥歯が痛み、そこから派生したのかこめかみには鈍痛、目の奥のあたりにも激しい違和感が。
おまけに体重が増えたわけでもないのに右膝の関節に鋭い痛みが走り、一歩足を踏み出すごとに表情が歪む有様。

体が壊れている。


♪ Strip Me Down - Tyketto


2006年8月11日(金)

たぶん死ぬことが怖いから、僕は今日も意識を失う限界まで起きている

4日ほど前にクローゼットの奥からプレステ2を引っ張り出してきたのがすべての始まり、運のつきってやつだったみたいで、面白いぐらいに分かりやすく睡眠時間が激減し、昨日なんか風邪でもないのに会社で頭痛に苛まれて酷かった。
2日続けて、妻が朝起きてきた時にまだ俺ゲームしてたし…。
自分の性格上こうなるって痛いほど分かってたから、社会人になってからゲームは控えてたんだけどなあ…。
RPGじゃなきゃまだましか、と思い「実況パワフルメジャーリーグ」をやり始めたんだけど、なんだこりゃ、イマドキの野球ゲームって一昔前のRPGよりもよっぽど多くの時間を費やしてしまうのな!
恐るべし。

こうして貴重な時間と体力をほとんど無為に浪費してしまった後に眠りに就く瞬間、いつも儚むのは人生の短さよ。
気がつきゃもう今年33だって?
ついこの前まで大学生という名の穀潰しとして今と同じような非生産的かつ堕落的な日々を送っていなかったか?
こうして気がつきゃすぐに40歳、50歳、60歳?
十年一日とはこのことか。
あるいは百年は夢また夢、千年は一瞬の光の矢か。

時の流れの早さとか、人の生の短さなんてものはこの年齢にもなれば普段から体感される場面、機会はふんだんにあるものだが、僕にとってそれが一番リアルに感じられるのは、床に入って眠ろうとするその瞬間。

僕は眠ることが怖い。

幼少の頃より、おそらく本能的に。

仮に70年生きられるとして、それを日に換算すると約25000日あまり。
1日1回の睡眠をとるとするならば、僕が生涯のうちに眠るのは25000回。
その25000分の1回の睡眠をとることが、僕は怖いのだと思う。
この世の生の内で回数が限定された行為を1回、また1回と消費してしまうことへの本質的な恐怖心。
もちろんそれは突き詰めてシンプルに考えれば、死への恐怖に他ならない。

当然理屈の上で考えれば、眠ろうが眠らなかろうが寿命が延びるわけでもなんでもないが、僕が身内に抱え込んだまま生まれてきた根元的な恐怖心の前ではそんな理はまったく意味を為さない。
1回眠ればまた死に一歩近付く。
僕にとって“眠り”は、それ以上でも以下でもない行為。

そもそも、たった24時間しかない1日のうち8時間も無駄にするなんてもったいないじゃないか(現実的には“無駄”どころか生きるためには不可欠な行為なんだけど)。


今でこそ感性も鈍っているのでそのようなことはないが、それこそ少年時代の僕は眠らなければいけない時間帯に入ると、暗い部屋の布団の中で発狂せんばかりに悶え苦しむこともあった。

ずっと起きていたい。
寝ても楽しいことなんか何一つない。
ずーっとずーっと起きていれば楽しいことばかり。
寝るなんてもったいないよ。
時間がもったいない。
時間は限られてるんだから、きっと。

死ぬのは嫌だ。
死ぬって何だ?
死んだらどうなるんだ?
脳ミソの中? いや、精神の内をかき乱しながら駆け回るこのグチャグチャの線は何だ?
このまま狂うのかな?
大声出したいんだけど!

人は誰しもが自分の哲学を持っているが、とりわけ幼少期は誰しもが哲学者である。

惜しむらくは、もし僕が、睡眠を削ってゲームなんぞにうつつを抜かす代わりに、その時間、学問に励むような勤勉な大人になっていれば、本物の哲学者になれていたかも知れないのに!(?)


♪ さよならの向こう側 - 人間椅子


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2006年8月 9日(水)

遅ればせながら歓迎会に代えて…?

昨晩は現在担当している番組の中核スタッフ一同による宴会が催された。
場所は大阪 梅田のイーマに入っている中華料理店、「華中華」。
肥えた舌を持つプロデューサー氏のチョイスだったが、非常に上質で美味いコース料理を堪能させていただいた。
しかし酒が弱い新入社員のTは終始、半覚醒状態だった。

2次会に、北新地にある、同じくプロデューサー氏なじみのキッチンバーへ。
世辞抜きで寛げる心地よい空間の中、ある者はエキサイトし、ある者は下衆い冗談を連呼し、ある者は犬と化し、そして新入社員のTは眠っていた。

家が比較的近所のプロデューサー氏と1台のタクシーに乗り合わせて帰途に就いたが、陽的意味が充分にある同乗であった。
ごちそうさまでした。


♪ The Dock Of The Bay - Otis Redding


2006年8月 8日(火)

男は黙って豆を喰え

昨日の昼は結構暇だったので、今の家に引っ越してきてから初めて、だから少なくとも2年3ヶ月以上ぶりになるのだが、プレステ2をクローゼットの奥から引っ張り出してきてセットし、遊んでみた。
パワプロのメジャーリーグ版のやつをやってみたんだけど、こりゃ面白いや。
以前、パワプロにはまっていた時期があって、それをコナミの知り合いの人に言ったらありがたいことに新作が出るたびに送ってきてくれるのだ。
お役立ち。

夕方、友人のO夫妻が来訪。
最近生保に転職したダンナのガンチンのプレゼンテーションを兼ねて。
話を聞いていたら、休日なのに随分と脳味噌を動かしてしまって疲れたよ!

20時を回り、4人で晩飯を喰いに行く。
夙川駅近くのメキシコ料理店、「カフェ・ラティーノ」。
大体は妻と2人なんだけど、昨晩は人数が多かったのでタコスも一品料理もいろいろと頼めて多数味わうことができよかった。
ガンチンと、「西部劇に出てくるカウボーイが食べている豆料理がとても気になっていた!」と、たくさんの豆を食べながら盛り上がった。
同じようなこと考えるもんなんだなあ。
ちなみに奥方のEちゃんは豆が苦手なんだって…!

2日続けて美味いもん喰ってしまった。


♪ P.E. 2000 - P.Diddy


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2006年8月 7日(月)

初賞味のすっぽん料理は最高だ

昨日の昼は2週間ぶりに水槽の水換えと掃除をした。
すぐ汚れるなあ。

夜、妻と夕飯を食べに、車で5分ほどのところにある「川しま」へ行く。
ここはうなぎとすっぽんと豆腐の専門店なのだが、昨晩の目標物は人生初のすっぽん料理!

店に着くと、目の前にある北夙川小学校の校庭で夏祭りが行われており、盆踊りの音と嬌声、そして訪れた人であたり一帯は満ち溢れていた。

今回注文したすっぽんのコース料理の内容は、生き血、刺身の盛り合わせ、すっぽん鍋、そして雑炊。
単品で唐揚げもオーダーして食べた。
生き血は実は結構楽しみだったんだけど、泡盛で割られていたので酒の飲めぬ僕は小さなガラスのおちょこの半分も飲めなかった。
それですでに顔は真っ赤。

刺身は意外や、クセがなく美味!
肉は鶏の刺身にとてもよく似ている。

すっぽんの刺身盛り合わせ 肉と肝と膵臓と卵と卵黄

上の写真中、皿の左の方に盛られている白い球体は卵なんだけど、これはとても貴重なもので、この時期に入ってくるのは珍しいと後で聞いた。
ラッキーだったようだ。

メインディッシュの鍋は、すっぽんの肉、甲羅と野菜をぽん酢で。

すっぽん鍋用の肉と甲羅

すっぽんの肉ってもっと塊が小さくて、1人前の量も少ないのかな、とぼんやり思っていたんだけど、予想はいい方向に裏切られた。
味の方も野趣溢れる鳥肉みたいで、ジビエのような歯ごたえと味わいながらも淡白でアッサリ、本当に食べやすい。
甲羅の裏に張り付いているゼラチン質も、いかにもコラーゲンに溢れてますといったたたずまいで、健康食としても相当魅力的な食材じゃないか。
いやあ、実に美味い。

鍋のだしで食べる雑炊もまたお世辞抜きで最高だった。
すっぽん鍋のだし汁はほんのりとろみがついており、味もかなり濃厚に染みている。
正直な話、ふぐ雑炊よりも絶対的に美味いと思った。
こりゃいいや。

また遠くない日に食べにきてしまいそうな予感。

帰り際、店主に生きたすっぽんを見せてもらい、またいろいろと興味深い話を伺った。

すっぽんとすっぽん顔の店主(無断掲載)

裏返しに置かれたすっぽんが、長い首を伸ばして(本当に長い!)その力で元通り表にひっくり返るのにはビックリした!

帰ってアンジェラ・アキの「情熱大陸」観たけど、いいキャラクターしてるね。

エピローグ。
妻は今洗顔しながら、「肌がスベスベ! 鼻がツルツル!」と騒いでいるが、本当だろうか?


♪ Rumba Mama - Weather Report


2006年8月 5日(土)

白色矮星

土曜の朝は週に一度の生放送、金曜晩をほぼ眠らずに過ごして本番を乗り越え、間髪入れずに5時間半にも及ぶ、砂漠よりも不毛で泥濘よりも膠着した会議を朦朧と暴れる脳で何とかこなして帰途に着いた黄昏刻、本日は大阪 十三では「なにわ淀川花火大会」が、西の神戸では「みなとこうべ海上花火大会」なるものの開催日だったようで、駅構内および電車の中には浴衣に身を包んだ男女等が多数ひしめき歩いていたのだが、そのような光景を目の当たりにし、いやあ風流よのう、などと感じ入るよりも何よりも先に、微かな憎悪にも似た醜い劣情を抱いてしまう私は、嗚呼、病んでいるのでしょうか!


♪ Rock Your Mama - Ten Years After


2006年8月 4日(金)

今だから振り返ることができる、一歩間違えれば大惨事

かれこれ1週間ほど前のニュースだから若干古い話なんだけど、かいつまんで言うと、「Aという男性が泥酔状態で車を運転し、人身事故を起こした。Aはもちろん刑事責任および民事責任を問われるが、Aが車に乗る直前まで一緒に酒を飲んでいた友人のBという人物にも民事賠償責任ありという判決が下された」という内容の報道。
Bは車に同乗すらしていないけれども、明らかに危険な状態で車を運転しようとしていたAを止めなかった、という点において責めを負うべき、ということだ。
正直、僕はこのニュースを見て背筋が薄ら寒くなったよ。

僕の大学時代からの友人に牛頭大王という男がいるのだが(当コーナーにもしばしば登場する)、あれは我々が社会人になって間もなくのことだから10年ほど前になろうか、当時1人暮らしをしていた僕の部屋でしこたま飲んでいた(僕は酒が飲めないので牛頭大王だけ)。
学生時代から酒を飲むというよりもどちらかというと酒に飲まれるタイプだった牛頭大王、その晩もご多分に漏れず大いに酒に飲まれ、泥酔などという言葉では生温いほどの酩酊状態に陥り、ギャグマンガの主人公でもここまで見事な千鳥足は踏むまいといった具合に3歩たりとも真っ直ぐ歩けない。
今思えばこそ実に愚かなことに自分の車で我が家に遊びに来ていた彼は、そんな状態でも「明日は仕事に行かなきゃ」と強迫観念的な大人の責任を主張し、壁にぶつかり階段で転びつつも運転席に乗り込み、道のり30分以上は掛かる自分の部屋へと帰っていったのである。
それを見送る僕はといえば、フラフラになってまともに歩けもしないのに必死で車に乗って我が家へ帰ろうとする牛頭大王を見て、なんとも言いようがなく楽しくなってきて1人でウフウフと笑っていたことは明快に思い出せるのだが、真剣に心配して引き止めた、あるいはタクシーでの帰宅を勧めたというような記憶は恥ずかしながら、ない。
あるいは「もう泊まっていけよ」ぐらいは言ったかもしれないが、「いや帰るよ」「ああそうか」とあっさり引き下がったに違いない。

という風な昔の出来事が閃光のように甦ってきて、冒頭の薄ら寒さを感じたのである。
今回の裁判におけるBの立場はまさしく10年前の僕自身、これで賠償金払わなきゃならないんなら何があっても止めたよ、牛頭大王。
止める根拠が牛頭大王の命じゃなくて賠償金でごめん。

ちなみに10年前の牛頭大王はどうなったかというと、片側1車線の道路でセンターラインを完全にはみ出し、正面衝突寸前で対向車の怒涛のクラクションに起こされ間一髪、というようなことはあったらしいが、それでも幸運なことに当時彼が住んでいた会社の独身寮に何とか辿り着くことができた。
が、しかし、辿り着いたことそれ自体によって彼の目的遂行意思は達成感に満たされてしまったようで、寮の駐車場に停めた車の運転席でそのまま意識を失ってしまい、勤務先から「牛頭大王無断欠勤」の報を受けてあたりを捜索していた鬼寮長に発見される昼過ぎまで眠りこけていたらしい。
「仕事に行かなきゃ」があったから無理して帰ったのにね、残念。


Psychedelic Eyes - Electric Boys


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2006年8月 3日(木)

亀田興毅の世界タイトル戦よりいいもん見た(?)

三たび梅田のダイヴィング器材ショップに足を運び、発注していたウェットスーツ、ブーツ、フィン、メッシュバッグその他もろもろをまとめて受け取った昨日の仕事終わり。
それから吹田の熱帯魚ショップ「グレートアマゾン」に向かい、餌用の冷凍淡水エビと、水槽で飼う生きたエビ10尾を買った。
ちょうど店で魚を物色していたらなじみの店員 Iさんが大型魚の水槽に餌をやろうとしていたのでしばし見物。
やっていた餌は配合飼料だったが、「カーニバル」か「ビッグキャット」かと訊いてみたら、なんとコイの餌(浮上性)だって。
幅150cmのその水槽には、60~70cmほどのピラルク1尾、60cm前後のガーパイク5尾ほど、40~50cmほどのエンドリケリー1尾などがいたが、みんなそのコイの餌をがっついていた!
1ヶ月ほども絶食(!)させればみんな餌付く(餌付かざるをえない)とは言うが...!

中でもピラルクの食餌は圧巻の一言で、ポカリと浮かんでいるだけの人工餌なのに決して手を抜かず、これでもかというぐらいの激しい攻撃性を顕にして「ガポン! バクン!」とものすごい水音を立てて喰いつき呑み込んでいた!
生きものに対しては人より慣れ親しんでいるはずの僕でも、「わ!」と声を上げつつ半歩後ろに飛び退くぐらいのド迫力。
ちょうど先日参加した海遊館のナイトツアーで飼育係のお姉さんが言っていた通りだ、まさに!
いやあ、いいもん見た。

おかげで(?)、亀田興毅の世界戦見逃した。


♪ Self Portrait - Blackmore's Night


2006年8月 2日(水)

2回続けて欠席してしまっていたけど

個人的には3週間ぶりのバスケの練習に行った。
1回目のスクリメージで左足の太ももを痛めてしまったけれども、昨夜は初参加してくれた2人を合わせて合計10人が集まり、いいカンジ。
我がチームのメンバーとしても活動していたKくんが貸しコートの「HOOP7」に就職し、昨日から働き始めていたのにはビックリしたけど!
そしてうちの練習時間の21:00~23:00はO店長のお気遣いにより、Kくんも練習に参加。
いい汗を通り越して滝のようにとめどない汗をかいて熱中症一歩手前だけど、仕事で焦って冷や汗をかいたりブログのデータが吹っ飛んで脂汗をかいたりすることを思えば、やっぱりスポーツでかく汗は気持ちいい。


Sittin' 'Round - Joe Satriani