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2006年4月24日(月)

吉野山1泊小旅行

昨日から今日にかけて妻と奈良県の吉野に小旅行に出掛けた。
世界遺産の吉野山は日本有数の桜の名所として“千本桜”が名高い。

吉野というととても遠いイメージがあったんだが、西宮の自宅から阪神高速~南阪奈~国道24号バイパス~国道169号を経由して2時間足らず、12時頃家を出たんだが、思ったより早く現地に着いた。
15時の宿チェックイン時間までは駐車場が有料になるということで、それまで時間を潰しがてらぐるりと一回りすることにしてみる

道は狭いし勾配も急だし交通規制もかかっているし結構大変だ。
比較的標高が低い下千本や中千本のあたりはすでにだいぶ散ってしまっているが、上千本の方まで上るとまだまだ山桜の花は残っていた。

上千本のあたりから里を望む

泊まる宿は「湯元 宝の家(ほうのや)」という温泉旅館。
すべての客室と露天風呂から桜の山並みを見ることができるという絶景の宿とのこと。
それももちろんよかったが、個人的には、旅館の玄関先にドーンと置かれている大型水槽群に飼われていたアジアアロワナやエンドリケリーやブラックアロワナが衝撃的であった。
ロビーに置かれていた小型水槽にはテトラが泳ぎ、水草も美しく繁茂していた。

部屋に荷物を置いてから軽くあたりを散策に出掛ける。
このあたりが吉野のメインストリートのようだ。
旅館の数軒隣にある吉野葛のお店、「八十吉」で葛きりを食べて葛桜ジュースを飲み、さらに歩いて役行者が開いたとされる「金峯山寺(きんぷせんじ)」の本堂、蔵王堂も見てみて、さらにさらに西方向に歩いて仁王門を経て黒門を出たところで引き返してきた。
お店もみんな風情があっていい雰囲気を醸し出している。

金峯山寺 蔵王堂

17時頃宿に戻り、夕食の前に風呂へ。
露天、内湯ともに広くはないが、確かに露天は絶景であった。
もう1週間ほども早ければさらに山並みは美しかったであろう。
ぬるめのお湯に長めに浸かる。

夕飯は山の懐石風。
一人鍋のしゃぶしゃぶに、子持ち鮎の甘露煮、あとはよく名前が分からないけどとにかく何やら山の幸を用いた椀や鉢がたくさん並んでいた。
夕飯を食べ終わった頃から体調がおかしくなってきた。

昼間も何となくけだるい感じはしていたんだけど、夜になって本格的に不調を自覚し始めた。
頭痛がひどく、せっかく食べた夕飯も大半を吐いてしまい、悪寒も走っている。
うう…。
金曜の徹夜仕事の疲れがやっぱり抜けきっていないんだな、年かな…?

女将さんに薬を持ってきてもらい、飲んで静養。
余談ながらポットで持ってきてもらった水がものすごく美味い。
さすが吉野名水、このあたりではミネラルウォーターを買う必要などないのだろうな。

半死半生のまま何とか朝を迎え、朝食は茶粥と野菜中心のおかずを少しだけ胃に収めることができた。
まだまだ完調には遠いが、昨晩よりはましになった。
天気も良いしせっかくなので午前中に奥千本に行ってみよう。

9時過ぎにチェックアウトし、奥千本の玄関口、「金峯神社(きんぷじんじゃ)」参堂の入り口あたりまで車で上る。
そこから徒歩でまずは金峯神社へ。
急勾配の坂が弱っている体には若干応える。

神社の境内には、かつて源義経が隠れ、追っ手に囲まれた時に天井を蹴破って脱出したという言い伝えのある「義経隠れ塔」があった。

義経隠れ塔

月曜の午前だというのにおばちゃん軍団や初老の夫婦など、結構人は多い。

さらに頑張って山道を歩いていくと、ついに奥千本の絶景が姿を現した。

山桜と新緑が織り成す奥千本の絶景

人が手を入れている公園の桜ももちろんきれいだけど、野生の山桜が周囲の緑の木々やグラデーションのかかった山並み、そしてスカイブルーの空とともに織り成す色とりどりの山景もまた格別だ。
うーん、これはきれいだ。

このあたりが奥千本遊歩道の最奥地のようで、かつて西行が隠遁していたという「西行庵」という庵がある。
中にはツルツルした木彫りの西行像が安置されていてちょっと怖かった…。

西行庵

引き返して車に乗り、山を下る。
帰途、宿泊していた「宝の家」の近くにあった「枳穀屋(きこくや)」という店でセミノールという柑橘類の生絞りジュースを買って飲み、妻はそこで手作りコロッケを買って食べた。
実は本来なら川魚がウリのこのお店で昼食をとろうと思っていたんだが、とてもじゃないが食べられそうになかったので断念。
仕方あるまい。

何とか生き永らえて、13:30頃に家に帰り着いた。


♪ 埋葬蟲の唄 - 人間椅子


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